92歳のおばあちゃんがゴーシュに織りに来てくれました。
織りをしていたことはあったとのことで、少し織るやいなや、そうだったこうだったとどんどんスムーズに手が動くようになっていって、織り違えたところも、ここがこうで上と下で、、、と一人で解決していって、隣で一緒に織っていたのですが、ため息が出るばかりの織り姿でした。
そして、織る姿もさることながら、戦時中のことを聞かせてくださったことが僕としてはとてもとても貴重な時間になりました。

東京の学校で勉強したかったけど、空襲で危ないからと地方で学んだこと。
でも、学徒動員で本来なら学校行く時間にずっと働いていたこと。
慰安袋というお菓子などを詰めた、戦地の兵隊さんに送るものを作っていたこと。
学びたくても学べない時代であったこと。
B29が低空飛行でたくさんやってきた時のこと。
防空壕がどのくらいの広さだったかということ。
戦争について思っていることを口にできない空気があったこと。
口にすれば手が後ろに回る時代であったこと。
配給でもらう1/3本の大根を家族で食べたこと。。。。。

当時を体験してきた方の言葉は何物にも代え難く、それをはっきりとした声で、凛とした姿勢で発する姿に僕はもう、伝え聞かせてくださったことに感謝するしかできませんでした。
そして、満州へ行っていた祖父母から、もっともっと、話を聞いておきたかったと
取り戻せない時間を悔やみました。

他にもたくさんのことを聞かせてくださいました。

着物文化や言葉の使い方、日本人の感性の豊かさのこと
花嫁修行の中に、お花とお茶があったということ
それは日常で使うかどうかということ以上に、その姿勢を学ぶということだったこと。
手紙の書き方。かな文字の変化の仕方。
今でこそ豊かさのひとつとなったことが、当時は当たり前に知らなくてはならないものだったこと。

もっともっと、たくさんのことを知らせていただいた気持ちになりました。

人間として、生き物として、たくましくなりたい。
力強く、優しくなりたいと思いました。

ご縁は実り、これから頻繁にお会いできることになりました。
(ゴーシュのメンバーさんになってくれました!)

織ることを共に楽しみながら、僕も学んでいきたいと思います。

ブログを書く時には一緒に画像を載せたいのだけれど、最近PC周辺のあれこれがスムーズでなくって、eyephoneで撮った画像をPCに取り込めません。
しかし、なぜに「アイフォン」の自動変換が「eyephone」になるのか、、、、。
mac使ってるのに、、、、。
青山個展、大阪合同展を終えて、ゴーシュもオープン。
メンバーさんにお会いすると、いつもの日常に戻ったなぁ、という気持ちになります。あれこれするのですが、画像はまだ取り込めず、いやいやそうか、画像がないブログだって悪いわけないよね、と書いている。

11月の終わりに海外へ行く予定を立てています。
インドかウズベキスタンか、どこにするかまだ決まっていませんが、おそらくどちらかになりそうな予感でいます。
糸か、布か、何かしらの素材になるようなものか、それとも体験を通して知った価値観か、いずれにせよ、ゴーシュに集ってくれるみなさんにも還元できる旅にしたい。

関西方面の被害は本当にもう、大変なんてものではないですね。
北海道でも地震が起きましたし、明日、むしろ今この瞬間、どこで何が起きるかわからないようになりました。
それは今も昔も変わらない事実なのだけれど、年を重ねてなおのこと感じます。
だからこそ今しかできないことをしっかり見つめて、今、するんだ、と。
いつもそばにいてくれる人に、溢れるくらい愛を注ぐんだ、と。
つくばは風こそ強かったけれど、雨もひどくならずに済んだと思っていた矢先、お庭のすももの木が折れてしまっていました。
もともと弱っていたので、しっかり整えてあげたいです。
ほかの枝はまだ無事なので、ちゃんと秋を迎え冬を越し、また春には白い綺麗な花を見せてもらえるように。

 

グラフィックデザイン

tsutaeの展示会を来月に控え、DM製作やポストカード製作など、グラフィック関連の作業を進めています。
できないこととやらないことは違うと自分に言い聞かせ、IllustratorやPhotoshopに手をつけていますが、やればやるほどプロの方達の凄さを感じてなりません。
僕はこれまでいわゆる「物作り」と言われる職業に従事してきました。
ご飯を作ったり、キャンディーを作ったり、布を織ったり、、、、形あるものを作ってくるなかで、グラフィックという、プロジェクターと向き合いながら作業する工程に対して物作りという感覚が全くありませんでした。
しかししかし!グラフィックデザイン!
これはすっごい物作りなんですね。
やってみてはじめて感じたこの物作り感。
画面の前ではいわゆる「手で触る」質感はなくとも、完成系をイメージしながら、時にサンプルの紙と向き合い、インクの乗り具合を確かめ、写真の再現度合いを確かめ、、、、。
ポストカードでこの大変さなのだから、ゴーシュのリーフレットを作ってくれたデザイナーさんの仕事量の多さは容易に想像できます。
datoaの斉藤茜さん、改めてありがとうございます!

そして今回のtsutaeのDMも、もちろんプロの方にお願いをしております。
みなさんからどんな反応があるか、楽しみです!

ありがとう、ブランコ

ゴーシュの物件と出会って感じた魅力のひとつであるブランコ。
お庭にブランコがある家なんて!
と、ふたりでドキドキしていました。。
高さの違うブランコ。
お兄ちゃんと弟くんで乗るのかな?それとも妹ちゃんかな?なんて幸せ妄想をくれたブランコ。
来客の度にみんなを驚かせ、楽しませてくれたブランコ。
すごーく味のあるブランコ。
乗る度にギシギシ鳴っていたブランコ。。。。

ぶーらんこーぶーらんこ。

とうとう壊れてしまいました。

いつか来ると分かっていながらなんだか切ない。
今はひっそりお庭の片隅で解体されるのを待っています。
一年と少しの間だったけど、君がいてくれた時間は本当に豊かで暖かかった。
ありがとう、ブランコ。

お盆が終わる日にぐっと涼しくなって、それこそ夜は毛布が必要かな?と感じるくらいの気候になって、あっという間に季節は変わっていくんだな〜。
と思っていたらまた冷房をかけたくなるような今日でした。
気候もさることながら、庭木や畑の様子を見ているとまた如実に変化を感じます。
今年はたくさんの実りをくれたナスも終わりになってきたし、スイカも葉が黄色くなってきたので、引っこ抜きました。
その反面、かぼちゃはぐんぐんと茎を伸ばして、目が覚めるような濃い黄色の花を咲かせています。
土と共に暮らしながら、身の回りのものを織り、本を読み、文を書く。
四季の変化に合わせて楽しめることが多い日々はなんとも贅沢。
今夜は何を食べようかな。
明日は何にしよう。
なんて、食欲もどんどん増してきます。
実りの季節に向かって、しっかり心も身体も整えていきたいものです。

体験でリネンのランチョンマット、織れます。

ランチョンマットなんて今までの人生で一度も使ったことがありません。
21歳の時に友人宅へ遊びに行った時に使っているのを見て、
「ブルジョワ?!」「貴族?!」(偏見多め)とか思ったのを今でも覚えているくらい、身近じゃない存在だったランチョンマット。
それが手織りをしている今では、食卓に欠かせない存在になってきました。
手織りを始めてから身の回りの布ものを見る目が変わり、作れそう(織れそう)なものは自分で作る(織る)ようになって、改めて、布の利便性を感じています。

敷くだけと あなどるなかれ ランチョンマット
(字余り)

テーブルの 景色を変える 布地かな
(イマイチ)

テーブルを汚れや傷から守ってくれますし、食器は同じでもランチョンマットを変えれば、いつもの食卓の景色を変えてくれます。
それが自分で織ったものなら、テーブルコーディネートもなおさら楽しくなります。
もちろん食器を変えながらも楽しいです。

いいことばかりのランチョンマット。
書いていて自分でも怪しくなるくらい、いいことしかない。
織るのだって、無地で織れば初心者さんだって楽チンにできるし、色んな色で織ってももちろん楽しい。
マフラーほど長くないから、材料費も全然安い。
綿なら1枚¥500くらい、リネンでも1枚¥1000くらい。
うーん、いいんじゃないでしょうか。

普段の手織り体験では綿のタテ糸のみでご案内しているのですが、今回は8月限定でリネンのタテ糸もご用意してみました。
夏らしくていい質感です。
ランチョンマット。
使ってみると案外いいものだと分かるのですが、使ってみないことには分かりません。
でも、もし使ってもピンとこなかったらDVDプレーヤーにかけたり、花瓶の下に敷いたり、タペストリーにしてみたっていいんです。
8月のみの限定企画。
気軽に参加してみてくださいね。

詳細はインスタグラムにアップしていますので、そちらでご確認よろしくお願いいたします。

 

 

一周年

2018年7月24日、atelierゴーシュが始まって一年が経ちます。
訳も分からず、それこそ見切り発車で進んだ1年前。(画像は1年前のもの)
これまでゴーシュには87名の方が織りに来てくれました。
2回 、3回と体験に来てくれる方ができました。
会員としては7名の方が通ってくれています。
週に3日だけのオープン日。
しかも平日のみ。
自分の作家活動と並行してのアトリエ運営。
やりたいこととできることと、しなくちゃいけないこと。
全部でひとつなのですが、その場その場で順番を見定めながら進む毎日。
暇さえあれば織っていたい。
メンバーさんのことも考えたい。
ゴーシュの存在をもっとちゃんと知ってもらいたい。
手織りを今の時代にする意味は?
それを生業とする理由は?
自分がやりたいだけじゃ進めません。
人と共有する楽しさを知った時、織ることがそれまで以上に楽しくなり、どんなものでも織れるような気持ちになりました。
そして、手織りという工程の多い手仕事をする楽しさや豊かさ、意味の深さを伝えたいと思いました。
声高に叫ぶことなく、ただただ、僕が手織りを生業とし続けることで、伝えることができるのではないかと思いました。
手織りが暮らしの一部として感じてもらえるように。
特別だけど、なんでもないもの。
でも、どこにもないもの。
織りたいように織れば、誰でもそれが織れるということ。
分からないことはなんだって伝えたいし、知らせたい。
教えるなんてことじゃなくって、共有したい。
手を引いて、こっちだよって言うよりも、織りたい人がどう織りたいのかゆっくり見ながら、そっと隣で寄り添うような、そんな姿勢で進みたい。
10人いれば10人の織りがあり、10人の暮らしがあります。
ゴーシュも仕事なので、何でもかんでもできる訳じゃないけれど、色々希望を聞かせて欲しいし、話してもらえる自分でいたい。
まだまだまだまだ、ゴーシュは始まったばかりです。
2年目、3年目と続けながら、いつの間にか10年経っていたりするのが理想ですが、そう簡単にはいかないことも承知の上で、何があっても笑えるような心持ちでこの場所を営んでいこうと思います。

2年目のateierゴーシュも、どうぞよろしくお願いいたします。

手入れをする

アトリエの草刈りをしました。
2ヶ月何もしないでいたら伸びる伸びる。
草がノビル。
8月を前にズバッと整えたいと思い、お天気の中、刈りまくりました。
流れまくる汗。
メガネに滴る汗。
首に巻いたタオルを重くする汗。
汗、あせ、アセ、ASE!
1時間も作業したら息も絶え絶え、あれ?これってもしや熱中症一歩手前?!
かと錯覚するくらい自分との戦いが深まってきたので無理せず休憩。
ドクドクと波打つ鼓動、心臓。
身体にまとわりつくTシャツ。
氷をたっぷり入れた麦茶が美味しいのなんのって!
ゴーシュに来てくれた方の半分くらいから聞こえてくる声を思い出す。

「お庭の手入れ、大変でしょう」

いえいえなんの、そんなことはありません。
暮らしの場であり、仕事の場であるこの場所を自分で手入れできるなんて、
本当に楽しいことなのです。

「ポジティブなことばかり言う人なんて、なんかちょっとほんとですかー?!」

なんて思うちょいとブラックな僕もいたりするのですが、ここは声を大にして言いたい。
お庭の手入れ、超楽しいです。
炎天下の作業でだって、必要なことなんだからとっても楽しい。

独立するとき考えていたことのひとつにこんなことがあります。
「自分で使う場所は自分で掃除する。それができる範囲で仕事をしたい。」
仕事の規模が大きくなればなるほど、この思いは叶わなくなるかもしれないのだけれど、そうなのであれば、そこまで規模は大きくならなくっていいような気がしています。
たくさんのお金は得られなくっても、ちゃんと奥さんや家族が笑顔で暮らせる環境が作れればそれでいい。
それ以上に望むことなんてないかもしれない。
もちろん、作り手としてもっと世に出て行きたいし、手織りをする楽しさをもっとたくさんの人に伝えていきたい。
でも、忙しくなることでその根っこにある日々の暮らしを共にしてくれる人たちを笑顔にできないようなら、その仕事の仕方はもしかしたら間違っているのかもしれない。
だから、そうならないようにちゃんと、ちゃんとしていきたい。

だから、大きな声でもう一回言っちゃう。

お庭の手入れ、ちょう楽しかったぜー!!!!!
(まだまだ手入れするところ、たくさんあるけど)

佐々木洋品店さんのブログがいい感じ

そろそろブログ書きたいなー、と思い書くネタをあれこれ思い浮かべながらゆっくり半身浴してみたりしていたら、すっかり気合いも緩んでネットサーフィン。
少し前に知ったこちらの作り手さんが書いているブログがとってもいい感じで、ちらちら読ませていただいています。

佐々木洋品店さんのブログ  →   ◯◯◯

僕も古着好きですし、手織りを始めるきっかけは刺繍から糸に興味を持ったから。
なにやら勝手に共通項を感じたりしております。
そして何より、文章のリアリティといいますか、力の抜け方といいますか、そのまんま感といいますか、読んでいてとても心地よく、また、ふむふむ、と学ばせていただくこともありつつ、ついつい入り込んで読んでしまいます。
いわゆるメディアで知られている方々の発信される「これからの時代をよりよく生きるには!」みたいなビジネスなにやらの情報も興味深く拝読しているのですが、やっぱり佐々木さんみたいな文章、スタンス、規模感、好きだなー。
単純に親近感なんでしょうか。
ご夫婦で物作りしていらっしゃるあたりもなんか、いいですよね。
会ったことないのに、もはや出会った感高め。

ブログ力、文章力、伝える力ってすごい。