ミシン 2020.05.28 ミシンを踏んでいると思い出す情景があります。家族5人で並んで眠っていたあの頃。不意に目を覚ました夜更けに眠気まなこでうすぼんやりとふすまから差し込む蛍光灯の光ダカダカダカダカダカ、ダカダカダカダカダカ、、、、不規則に、ゆっくり、しっかり、何かが動く機械の音そのリズムがなんだか心地よくてまたすーっと眠りに落ちていく穏やかで暖かい、幼少期の記憶。母が縫ってくれていたものはなんだったかな上履き袋かななんでも入る魔法の手提げかな一人一枚と言われた雑巾だったかな僕は最近、お仕事でミシンを踏んでいますとは言っても、工場さんに頼むような数のある仕事ではなくかといって専門の特別な技術が必要な縫い物でもありません手で縫うには強度が足りず、ちょっとだけ数があるような僕みたいな縫い物好きにはちょうどよい規模感のお仕事です布を織ること、手織りの心地よさをお伝えしていたらミシンをする時間も増えました物作りは可能性を生み出すことだと思っています思い出の音だったミシンの音が誰かの未来の可能性になれますように