スタッフ募集 その3

先日まで毎晩吾郎さん(北の国から)に会っていたのに、最近バタバタして会えていません。
ジュコさん(妻)とは北の国からを観ることを「吾郎さんと会う」と言っています。
平楽ぼっちゃんも吾郎さんを前にすると、不思議と静かに見入っています。
今は、”北の国から89、帰郷”。
毎晩少しずつ、吾郎さんと会っています。

さて、スタッフ募集ですが、僕は間違っていた、、、、と思っています。
僕がやりたいけれどできないことを、僕の代わりにやってくれる人を探す気持ちでいたのです。
うん。これってなんだか変だよなぁ、と思い始めました。
僕がやりたいことは僕がやるべきであって、何かしら理由があってできないのなら、それは今やることじゃないから優先順位として違うことが前に来ているわけで、、、、。
だから、スタッフ募集のより良い形はこうじゃないかな?と今は思っています。

・僕はこんなことをしたいと思っています!と色々表明する。
・それを見聞きした人の中で、「それ、自分もやりたい!むしろ自分がやりたい!」という人が現れたら、その人とより良い形で協業する。

ざっくり言うとこんな感じです。協業の形が個人と個人になる場合もあるでしょうし、雇用主とスタッフさんという形がより良ければそうなるでしょうし、いずれにせよ、僕が掲げた旗を一緒に支える仲間になってくれる人を募る、という姿勢がいいのかな、と。

そうしたら、もし予想外のことが起きても思いやりのあるディスカッションができるでしょうし、一人一人が主体性のある姿勢でお仕事ができます。
自分で考えて動ける仕事ってすっごい楽しいので、やっぱりそういう環境作りに向かっていきたい。

ではでは、僕はゴーシュでどんな旗を掲げるのか。

「つくばの文化のひとつとして、手織りを根付かせたい」

大きな大きな旗ですが、こんなことを思っています。
もう少し噛み砕くと、

「織りたい人が自由に織れる場所を保ち続けたい。そうして手織りを楽しむ人たちが増えていけば、自然とそれが文化になっていく」

という考えです。

僕はゴーシュと並行してtsutaeというテキスタイルブランドを運営しています。自分で織ったストールを展示会で販売したり、ブランドさんからご依頼いただいた生地を織ったりする活動です。おかげさまで活動も11年目となり、ゴーシュ運営と共に、制作と向き合う毎日です。正直、tsutaeが忙しくなるほどに、ゴーシュでやりたいと思っていることは後回しにしてしまっています。
ストールは月に織れても10枚〜15枚。一回の展示会で最低でもストール20~30枚は用意したいとなると、どうしても、”織ること”に使う時間が増えていきます。「織る時間が足りない」だなんて贅沢な悩みで、手織りを生業にできている時点で実はすごい特殊なことなんだ、とふとした時に日常を振り返ります。都内の手織工房に勤めていた時「手織りを続けたくても仕事にならないからやめていく人が多い」と聞いていました。実際独立してみて、納得することばかりです。でも、手織りをやめてしまう人は、その人の好きな気持ちが弱かったわけでは決してなくって、色んな要因があると思いますが、どうしたらいいか、先が見えなすぎて、目の前の暮らしがやっぱり大切で(当たり前です)、日々の仕事に一生懸命向き合って、いつの間にか機の前に座る時間がなくなっていってしまったのではないか、と思います。だから、僕はtsutaeでは、「手織りは今の世の中でも仕事になる。」ということを体現し続けたいと思っています。tsutaeで手織りというモノの存在意義を伝えながら、ゴーシュでは手織りというコトの面白さや寛容さ、身近さ奥深さを伝えたいと思っています。(つづく)