母が手織りを始めました

最近、母が織りに来ています。
3兄弟の末っ子が僕で、その僕が40歳なのでそこそこの年齢なのですが、あんなものを織りたい、こんなものが巻きたい、とタテ糸作りからチャレンジしているんですね。
母が息子の仕事に興味を持ってくれて、それをやってみたいだなんてそれはそれは嬉しいことなので、いらっしゃいようこそゴーシュへ!とばかりに週一回のペースで来てね、と手を引きながらタテ糸の作り方や織り方を伝えています。
「これ、前にやったかな〜?!やった覚えないな〜!」
なんて会話はもはや当たり前。いや、むしろそれは母だからではなくって、タテ糸作りを覚えたい!といらっしゃるメンバーさんでもどんな方でも、1度や2度では覚えられないことが当たり前。前職の工房でスタッフをしていた時にお伝えしていた経験を含めてはや10年。タテ糸作りの一連の流れを初めての方に説明するとどんな方でも「これ、一人でできるようになる気がしない、、、、」とおっしゃいます。もちろん僕も、初めての時はそう思いました。なので、母とのやりとりもなんのその。家族だからこそのザックバランさと言いますか、気の置けないやりとりと言いますか、そんな雰囲気はありつつも、母のおかげでゴーシュに新しい空気が通っています。毎週決まった曜日に来てくれるメンバーさんがいるのですが、母との会話を笑いながら楽しそうにしてくれています。もちろん母も普段会わないような方とお話しできて楽しそうです。東京で仕事をしていた頃の僕は2~3年で仕事が変わって、いわゆる定職というものに落ち着けず、(いつも目の前の仕事が生涯の仕事と思っていたのですよ)随分母も心配していたと思います。僕が社会に出る頃に父が亡くなっているので、その心配も大きかっただろうな、と。色々紆余曲折あった上に、今度は手織り、、、?と思う気持ちもあったかもしれませんが、こうして共に時間を重ねている今があるので、ささやかながら親孝行できているのかな、なんて思っています。息子の僕から見ても裏表のない、さっぱりした人だなー!と思う母なので、ゴーシュにいらっしゃるみなさんも気兼ね無く母と話してもらえたら嬉しいです。