金継ぎスタート

金継ぎに挑戦し始めました!
使い続けてふとした時に割ったり欠けてしまった器たち。
捨てるには忍びなく、と言ってもボンドで付ける訳にも行かず、溜まりに溜まった子たちにようやく再び出番が、、、!
4年くらい前に一度したっきりの金継ぎですが、その素材の面白さや工程の段取り、歴史を見ても1万年以上前から使われていた素材だっていうのですから、これはもうドキドキものです。やるしかないのです。
漆が乾くには湿気が必要とのことで(乾かすのに湿気ですって!)、梅雨の時期が適期かな、と。しかしながら、完全防備。漆かぶれをしないように、素肌は絶対出しちゃいけません。ゴム手袋に長袖メガネ。体質によっては、漆を触っていないのにかぶれてしまう人もいるそうです。自分がそうか分かりませんが、そんな実験する訳にもいかず、恐る恐るじっくりと、漆と小麦粉混ぜて、接着剤にして、、、、。どうにかこうにか、くっつけました。そうして湿度の高い部屋に置いて、一週間後に次の作業へ、、、、。
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って長いですよね。長いのです。完成までがとっても長いのです。
しかしながら、金彩の美しさ、割れが模様になる面白さもあれど、僕はこの時間がかかる、手間がかかることにもとっても魅かれています。
すぐにできない=簡単にはできない、という訳ではないと思っているのですが、手間がかかるということは、完成までの工程が色々あるということで、色々あるということは、慣れたら慣れたでもっと色んな可能性やおもしろい表現の世界があるんじゃないかな、という気がしておりまして。
あっという間にできてしまうものは、あっという間に無くなって、違うものに取って代わられてしまうけれど、時間がかかるものは、その工程にたくさんの記憶が一緒に詰め込まれていくからやっぱりいつまでも手放せなくなっちゃう。
いつまでも手放せないものたちと、繕ったり直したりつなぎとめたりしながら暮らしていけたら、どんなに楽しいだろうなーと思ったりしています。