おうちで手織り-その2

おうちで手織りキットの作り方を日々試しておりまして、ひとまずこの方法がベストかな?!という形が見えてきました。
あとは作り方動画とその受け皿と、どこまで整えてからsnsでお知らせしていくか、、、という段取り調整になっています。
とは言いましても、「こんなことしてます〜!」と何の気なしにインスタでUPしたら予想外の反響がありまして、これは気合が入るぞ!という気持ちと共に、マイペースでやっているわけにはいかないな、と少しドキドキしています。
面識のない方からのコメントは、とっても嬉しくって、その分背筋をビシッとのばしてくれます。動画もこれまでメンバーさん限定で配信していたのですが、今回は初めましての方も意識した「キットの作り方動画」にしたいところ。
会ったことのない方へ向けてのひとり喋り、そして作り方がより分かりやすいように、、、、やー、ドキドキします!
今日は朝からドキドキしっぱなし!
どんな方法がいいかなー。
この前思いつきでしてみたインスタライブも、その場でのコメントのやりとりが新鮮だったりしました。
うん!考えまとめます!

おうちで手織り

織り機レンタル案もそうなのですが、それよりもっと前に、「やってみたいけれど織り機までは、、、、」という方も多いはずですし、なにより外に出たくてもなかなか出ることがはばかれるような雰囲気を、何となく感じている方が多いように思います。
それで子どもたちもずっと家にいるし、そこでできることも楽しいこともなかなかどうしてバリエーションが、、、という方もいらっしゃいます。
そこでゴーシュができることは?!と考えたら、家にあるもので織り機作れるじゃないっすか!ということに気がつきました。
気がつくというか、思い出すというか、「ダンボール織り」というカテゴリーが織り業界にはありましてですね、それをお伝えできたらいいのではないかな、と思い立って、今日はずっと工作していました。
まずは手軽に、コースターを織るためのサイズ出しです。
どこを何cmでカットして、余白はどれくらいあったら織りやすいか、糸はどれくらい必要か、などなど、考えるポイントはいくつかあるのですが、一番のポイントは、「家にあるもので作る、あるもので織る」になるかな、と思っています。
このポイントを抑えてお家織り機の作り方や織り方、織れるもののことをお伝えできれば、それこそ身の回りには素材が溢れているように思えるかもしれませんし、消費することの楽しさと共に、生み出すことの楽しさも感じてもらえるかもしれません。
どうしたら「まずはやってみる」ができる環境、状況を作ることができるだろうな〜、と試し織りをしながらワクワク考えています。

コットン糸

ゴーシュで使っている糸は主に残糸なのですが、そうでない糸もあります。
でも、そこはやっぱり気持ちがこもっているものの方がいいし、ただの商業的な糸じゃ寂しくなっちゃう。いくら質が良くたって、なんだかあれれ。
ということで、手織りの活動を続けていく中で出会うたくさんの仲間たちの中にその人はいました。
saredoという屋号で糸屋さんをしている 萱澤(カヤザワ)さんです。
最初は糸の質感、色合いに惹かれ、とあるイベントでご本人と対面。
安心感の塊のようなルックスと、ご夫婦で営まれているお仕事スタイルに引き込まれ、ゴーシュでの糸の取り扱いを即打診。
そうしたら、拠点は奈良にも関わらず、つくばのゴーシュまで来てくださるとおっしゃるではありませんか。
しかもお二人で。
恐れ入ります。
そうして無事お取り引きが始まりまして、ゴーシュでの糸のお取り引きが今も続いております。
saredoのitoの中で、ゴーシュで主に揃えているのは、リサイクルドコットンと、リ・スペクトコットンの2種類(糸の説明は最後のリンクにてsaredoさんサイをごらんくださーい)。
手織りが初めての方にも扱いやすい太さと癖のない質感。
綺麗な色合いと心地よい風合いのむら染め糸。
マフラーにしたら春先は軽やかに、使い込むとふっくら柔らかくなって冬でも暖かく、とても気持ちのいいコットン糸なのです。
それもそのはず、もともとはくつ下用に作られた糸だそうです。(でしたよね?!)実際にsaredoのサイトでも同じ糸を使って作られたくつ下を販売されていますし、糸自体も販売しています。
ゴーシュでも店舗では糸の販売をしていますが、ネットではまだ出す準備ができていないので、もし気になる方はsaredoのサイトをみてみてくださいね。

https://saredo.theshop.jp

では!

シルク糸

ゴーシュでは最近シルクで織る方が多いです。
3月に入荷したばかりなので使っていただけてとても嬉しいですし、これを機会に僕も少しずつシルクに対する実感が溜まってきました。
ゴーシュで扱うシルクは「野蚕(やさん)」といい野生のお蚕(かいこ)さんからいただいたものです。
いわゆる世の中で見かけるシルクは細くてキラキラしたものですが、野蚕の糸はふっくらしていてぱっと見は綿のようです。
また分かりやすいキラキラ感ではなく、じっと見ると見えてくる静かな光沢、とでも言いましょうか。おしとやかな印象のキラキラ感なのです。
そして、手触りもツルツルというよりふかふか、と言いましょうか。ウールとは違うのですが、使っているとふかふか感が出てきて、あたたかい。でもサラッと感もあるという、なんとも不思議な使い心地です。
綿とシルク、同じ厚さで織ったとしたら、今の季節は綿の方が使いやすいかもしれません。単純に、シルクの方が保温性が高く、暖かいと感じるからです。
でも、シルクは前述のサラッと感もあるのです。暖かいのにサラッとしている。
吸水性と発散性による使い心地だと思うのですが、とすると、夏場の冷房よけには綿よりシルクの方が向いている、ということになりますよね。
綿は使っていて汗をかくと、吸収してしっとりしてくる。
シルクは吸収するけどサラッと感が持続するという感じでしょうか。
まだ僕も夏場に使ってみた訳ではないので推測ですが、今夏は試しに一枚、大きめのシルクストールを織ってみようと思います。

手織りのこと

手織りのいいところって何かな、と考えてみています。

・一定の時間がかかるところ
・電気を使わないところ
・表現の自由度が高いところ
・自分のペースでできるところ(機械は機械のペースになる)
・世界各国にある技術であるところ
・つまり非言語コミュニケーションができるところ
・歴史が深すぎるところ(たしか2000年前からあるらしいですよ)
・布を織ったその先の広がりがたくさんあるところ
・ご年配の方とのコミュニケーションツールにもなるところ(こちらが自然と後輩になれるところもいいですね)
・価値観を再認識できるところ
・手織りのものを身につけている人を見つけたら話しかけたくなるところ
・世の中の服を見たら「これどう織っているの?」と素材に目が行くようになるところ
・・・・・・・
探せば探すだけ色々と出てきます。
まだまだまだまだあるはずですし、それをもっともっと噛み砕いて表現していけたら、きっともっと楽しい気持ちが増えていくはず。

優先順位

展示会期中に、会場で織る経糸(タテイト)を作っています。
普段は初めてお会いする方にも分かりやすいような柄物を織ったりするのですが、今回は薄いコットンストールを織りますよ。
季節柄もありますし、次回イベントのこともありますし、あれこれ段取りを踏まえてなのですが、、、、。
改めて、経糸作りっていい時間だな〜と思いました。
織る時間に比べたら、やはりちょいと経糸作りの方が時間がかかることがあったりします。でも、その時間にどんな色にしようかなーとか、どんな織地にしようかな、とか色々想像できますし、今回の僕で言えば、「そもそも手織りをしているんだから、時間がかかるのは大前提で、効率優先にしなくていいのかもしれない。」と改めて思いました。
展示会の準備なので、もちろん「段取り良く、効率良く」は必要なのですが、あまりそこに意識を置きすぎると、どんどんシステマチックになってしまって、織るものを決まり切っていってしまって、表現もありきたりになって、、、。
TPOを踏まえながら、でも、そればかりではなく、遊び心をどこかに置きつつ、あの時手織りに感じた魅力をそのままに表現していきたいな、と。
薄いコットンストールって、経糸すごく細かくしないといけないのです。
冷静に考えたら、展示会前はどうしたってバタバタするので、そんな時間のかかる細かいのにしなくても、ひとまずデモンストレーションと割り切った経糸でもいいんじゃないかって、ふと頭をよぎったのですが、いやいやでもでも、と。
経験則から見えてくる必要性と、優先順位と、それらを踏まえても時折浮かんできてしまう「なんとなく」という直感と。
色んなものが同居したまま、進んでいきたい。

最近のこと

展示会が終わってここ一ヶ月といえば、オーダーいただいた作品の製作を進めたり、つくばのイベントに出店したり、その準備を進めたり。
プライベートでは友人夫婦と庭木の剪定をしたり、作物の看板を作ったり、畑を整えたり。
書き出してみるとあまりあれこれと出てこないのですが、やっぱりあれこれやることはあって、1日30時間くらいあればもっと色んなことができていいのになー、なんて思ったりしています。
そんな中でも、意識的に最近していることがあります。
それが、織りのこと。
改めて手織りに対する知識を深めたいと思っています。
これまで得てきたものは、自分の製作を土台にした体験ベースの情報なのですが、座学にもしっかりエネルギーを傾けていきたい。
体験に勝る学びはない、と今でも思ってはいますが、自分の人生で体験できることはやっぱり限られています。
ならば、先人たちが残してくれた書物ともしっかりと向き合い、手織りに対する教養を深めていきたいのです。
好きなことだからこそ、苦手なことすらも愛したい。
基本座学はとっても向いていない僕です。
机の前に座ると5分と持たず眠くなります。
でも、手織りの本ならけっこう読めるのです。
好きって強い。
ゴーシュでも、1年以上通ってくださるメンバーさんはいろいろなことに興味が広がっていきます。
地団駄踏んで、足場を固めて、どんな質問にも安定感持って答えていきたい。

個展が終わって。

昨日をもって、大阪での個展が終わりました。
展示会が終わる度に色々な想いが溜まっていきます。
初めての関西での個展。
つくばからしたら結構遠いです、関西。
搬入を車でしたので、なおのこと遠さを感じましたが、それでも気持ちが動いたのならそれに従うまでよっ!という勢いと共に、やってきました。
そうして毎回、またやるぞって気持ちになります。
物作りをしていると、ふとした瞬間に物理的な距離を越えられたような、越えているような気持ちになることがあります。
それは、その場に僕がいなくとも、作品を通して、作品を伝えてくれる人を通して、僕が作品のその先にいる方々と出会っているような気持ちになるからです。

ストール一枚一枚織りながら、思うんです。
手織りは一見地道で神経をすり減らしながら行う大変な作業だと思われがちですが、そんなことないんだよーって。
とーってもおもしろくって、自由な世界だぜーって。
それはもちろん、どんな織りをしたいかによって変わってくることもあるのだけれど、僕は手織りをすればするほど、その面白さや奥深さにのめり込んでいます。
そして、これからの世の中にとっての可能性の大きさも感じています。

次の展示会は4月。
ここから春に向かって、アトリエでも少し企画を考えています。
何ができるかな。
何をやろうかな。

ご期待くださいー!

ブログリハビリ

織りを始めた頃は、織ることと同じくらいブログを書きまくっていたのに、最近は「よっしゃ、書くぞ」とあれこれ考えながら書いている自分がいたりします。
そんなんで書いてもつまらんよ〜、書きたいように書いたらいいんだぜ〜、と思いながらもあれこれあれこれ、自然と「今日は何を書こうかな〜」なんて、ネタ探しやら、見つかったネタを書く順番を考えたり、、、、。
あの頃の勢いは何処へ行ったのだツヨシ?!
これが大人になったってやつなのか。
それとも大人になる過程なのか、って35のいい歳した男が何言ってんのーって自分に突っ込んでみたりして。
こうしてぽちぽちキーボードを叩きながら、なんとなく感覚を戻していけばちゃんと前に進めるのかな。
戻していくのに前に進む、ってなんかうまいこと言ってませんか?
ふふふのふ。

織ることと同じくらい、文を書くことも好きでした。
本を読むことも好き。
小学生の時、スーパーファミコンが欲しくってねだりまくっていたら「本100冊読んだら買ってあげる!」と両親からお題が出たので100冊読んで(漫画抜き)買ってもらいました。

こんな実ない内容も少しずつまとまりが出てきて、お付き合いしてくれる人も増えていって、いつかゴーシュに来てくれた体験さんが「ブログいつも読んでます」なんて言ってくれたらこれはもう、感無量です。

5年ほど前に制作したリメイクトートバック。
大阪での個展に出品します。
何も入れてなくてもすでに重い。

昨日とはガラリと変わって外は手が悴むような1日でした。
それでも窓を閉めておくと、陽当たりのいいゴーシュはポカポカしてくれます。
今日も日中はエアコン要らずでした。
築36年のお家ですが、建てた方の暮らしに対する気持ちが伝わってきます。
どんな気持ちで設計したのかな。
庭木はなんでこの配置なのかな。
まだまだゴーシュは1歳にもなっていません。
知りたいことがたくさんあります。

今日はメンバーさんが、先日織り上げた作品をバックに仕立てて来てくれました。
模様が浮き出るオーバーショット織りですが、絵画を持ち歩いているようなデザインです。

縫製だってとても綺麗。
本人は、ここが気になるのよ〜、と言いますが、そこは職人気質の表れですよね。
はたから見たらまったく気になりませんが、作り手だからこその「気になる」ところ。僕も作り手ですから、その気持ち、分かる分かる〜!と頷きながら、でも充分綺麗でカッコイイですって、、、、と心の中でつぶやきました。(言わんのかい!)

織地と周りの布との色合わせもバッチリ。
何でもかんでも褒めるつもりはまったくないのですが、やっぱり「作りたい!」って気持ちで作られたものって気持ちがいい。
こう作りたい!こう織りたい!こうしたいー!って気持ちは作為とはまた別のところにあって、ちゃんと作り手の意志のこもったモノはいいモノなんだなーと思わされます。

以前、この方が体験で来られた時に織った作品も、次来た時にはバックになっていました。

作ることってほんと楽しいですよな〜。
僕もね、いつまでたっても相変わらず織りたくって仕方のない毎日です。
だからちゃんと、苦手すぎる経理とか、スケジュール管理とか、デスクワークとか、しっかりやらないと、、、、って思って、結局夏休みの最終週みたいになる毎月です。(ダメやんけ!)

今週末のイベント告知はまた明日。
あ、什器作らなくっちゃ、、、、!