仕立て 2020.04.24 今日は仕立てをしました。服を作るのは2~3年ぶりでしょうか。今だからこそ、服を作りたい。自分で織った布で、自分が着るための、自分の服を作りたい。そう思って、お気に入りのベストで型を取り、手付かずに取っておいた布を裁断し、手元にある材料で作れる物を形作ろう!とボタンもリボンテープも、押入れをガサゴソガサゴソ。初めて仕立てをした時のように、ドキドキしながら。でも、たくさん仕立てをしていた東京時代を思い出しながら。どうせ作るなら、ちゃんと着れる物がいいな。でも、布に無駄が出ないほうがいいな。シルエットも綺麗に出したいな。いわゆる手織りの服じゃなく、自分が作りたくて作った、自分だけの服にしたい。そうだ、もっともっと自由でいいのだ。少しくらい形が変でも、左右がずれててポッケの形が違くたって、そんなのおかまい無しでいいのだ。色合わせだって、柄合わせだって、奇をてらうこともなく、型にはめようとするでもなく、自分の手を動かしてみて、気持ちが楽になる方に進めばいいのだ。普通の形のベストだって、布はどこにもない、自分が織った一枚だけの布なのだから、それこそ本当の一点ものだい。どこかで見たことあるような、そんな布だっていいのです。自分で織りたくて織った布なのだから、普通に見えても、ありふれて見えても、それはどこにもない、自分の布なのだ。ベスト、ベスト、マイベスト。自分で自分の服を作るって、こんなにもワクワクドキドキするんだったね。こんな気持ち、独り占めなんてもったいない。早くみんなに、おすそ分けさせておくれ。
2020.04.23 剪定した枝葉を片付け、ジャガイモの芽かきをして土寄せをし、グリーンピースのために支柱を立てたりしていると、この植物たちが育つことにも菌は関わっているんだよな、なんて思いつつ、何を考えていても、どうしていたって進んでいく自然の営みの眩しさに、気持ちを揺さぶられます。今日はゴーシュの什器配置を少し変更してみました。もう少し織り機の間にゆとりがあるといいかな、でも、ソファーはある方がすこし狭く感じてものんびりできる雰囲気になるかな、サンプル作品も色々見てもらいたいから棚は無くせないな、、、。今は、また会いたい人たちがゴーシュに来てくれた時に、やっぱりまた来てよかった!って思ってもらえるように、色々整える時間をもらったのだと思います。お庭も広いし、手織りは時間がかかるので、幸い仕事には困りません。でもたまにはのんびりすることだって、仕事のうち?でしょうか。誰かを想ってすることは、どれだけ時間がかかってもいいものですね。什器の配置も、一度動かしたらあそこにあれが欲しいとか、これもあったらいいなとか、今なら自分でつくればいいね!とか。どうも僕は人に動いてもらうより、やっぱり自分が動いた方が気持ちがいいようです。
嬉しかったこと 2020.04.22 最近あった嬉しかったことといえば、メンバーさんからのひと言。「ブログ読んでます。ゴーシュで手織りができてよかったと思いました。」こちらからほとんどお知らせもしてないブログなのに、気にかけてくれて、気持ちまで伝えてくれて。コロナの感染拡大防止対応で、体験ご予約くださっていたみなさんにキャンセルお願いの電話をした時も、暖かなご理解と共に、「インスタもブログも見てます〜!」と伝えてくれた方もいました。気持ちのやりとりほど嬉しいことは無いって、本当に思います。だから、できる限り思ったことや感じたことは相手に伝えたいって思うようになりました。伝わるように、言葉や態度で示したい、示さなきゃ、って思います。相手の目を見て、それが叶わない状況であれば、何が最善かを考えて。ゴーシュやtsutaeのオンラインストアを始めました。ゴーシュは物売りの場所じゃ無いし、tsutaeもただ物と対価の交換をするようにはしたくない。ゴーシュでは物を売らず、価値観や空間、姿勢や仕組みを共有しながら、手織りを介したコミュニティ作りをしたいと思っています。「なるべく人と会わないでください」だなんて、いきなりなんて高いハードルでしょう。ただでさえ、手織りをしたいと思ってくれる人は本当に希少で貴重なのに!でも、会えないからこそ深まるなんとかもありますものね。ネットができてから、本当に便利な世界になりました。動画やVRで疑似体験もし放題です。地球の裏側へもあっという間。でも、だからこそ、手触りや質感、工程があるものを見つめ続けたいと思うのです。大きく広い視点で、小さな世界の循環を作りたい。だからこそ?オンラインストアも頑張ります!https://atelier-gauche.stores.jp
今すべきこと 2020.04.20 今するべきことは何だろう、と思います。今日は、メンバーさんへメールをし、展示会へご来場くださった方々へ、2週間経ちましたので、健康確認のメールをし、ゴーシュのオンラインストアをオープンさせ、tsutaeのブログを更新しました。少し織り機の前にも座りました。時間は誰にも平等なはずなのに、使い方次第でまったく違う流れ方をします。要領よくやらないと、あっという間に1日は過ぎていってしまうし、その時々に必要なことをしているつもりでも、夜になって、今日もやろうと思っていたことが全部できなかった、、、なんてことも多いです。今日のメールだって、一斉送信したらいいのかもしれないけれど、お会いした方々を思い浮かべたらできる限り一人一人に対して送りたくなってしまう。これまで以上に毎日で変わっていく状況に対応していかなくては、本当に半年後どうなっているか分からない、という気持ちがあります。でも、そんな今だからこそ、ひとつひとつのことに心を込めたいと思います。要領よくなんてしなくていいから、1日で全部できなくていいから、ひとつひとつ自分なりにできる限り、心を込めたいです。やらなきゃいけないことだって、やりたいことだってたくさんあるから、それこそ寝る間を惜しんで進めないと生き残れないのかもしれないのだけれど、こんな今だからこそ、ジュコさんとの時間を大切にしたい。母に電話する時間を持ちたい。最近お会いできていないメンバーさんや、体験によく来てくれたあの人はどうしているか、思いを巡らせたい。
手織りという光 2020.04.19 決断を瞬時に求められる現状で、それでもその時々のベストを見つけたいと思いながら、誰もが未経験の世の中に光を見つけたい、願わくば光になりたい、と思いながらの日々を重ねています。光になりたい、だなんて書いた自分でも大きなことを言ったものだ、と思うのですが、僕自身が手織りという光に導かれて今があると思うからこそ、その光を途絶えさせたくないし、次の世代に、社会に、世の中に、どこかでこの光を探している誰かに繋げたいと思ってしまうのです。ものづくりは、生きていく光です。生き物が生命をつなぐ、根元的なエネルギーのひとつだと思っています。そのなかのひとつである手織りは、数千年も前から続く、それこそ、世界各地で交易が生まれるであろう前からそれぞれの地域で独自に今まで続く、土地と暮らしに根付いた手仕事だと思うのです。そんな手織りを、伝統工芸とすることもなく、ある一定の興味がある人たちだけの特定の趣味とするでもなく、もっともっと、人の日常に寄り添った、身近な手仕事のひとつであることを伝えたい。そんな想いがゴーシュを始めた根底にあったのだと、あのとき、ゴーシュの物件と出会って僕は感じたのだと思います。伝えるにあたって、僕も創り手の、織り手の、表現者の一人として、ゴーシュを運営したい、と思いました。ものづくりの最前線に向かうものとして、趣味の世界のその先にはこんな世界がありますよ、と僭越ながらもひとつの指針になるような、そんな役割を担えたら、という気持ちがありました。もちろん、いまでもあります。いろんな形で、それぞれの目指す形で、それぞれの心地いい形で手織りと関わっていける。そんな環境を創りたい、と思っています。手織りをしたい。手織りをしてみたい。そんな方の受け皿でいたい。ほんとのほんとうに、ゼロからイチの入り口になりたい。そして、現代社会で手織りを続けられる環境と仕組みを形作りたい。現代社会の根幹が揺らぐ今であっても、この想いは変わりません。改めて、自分の根っこと向き合っています。
頭の中 2020.04.17 全国に緊急事態宣言、拡大しましたね。つくばのお店でも宣言解除まで完全予約制の形にしたり、休業にすることころがで始めました。いろいろな形で感染拡大を防止すべく、それぞれの場所で、ひとりひとりが知識や心を振り絞って判断されていることと思います。三密を避ける、人と合わない、都市部からきた人とは最低2週間合わない、ソーシャルディスタンス、自粛、自粛、自粛、、、、、。できないことばかりが増えていって、どうしても辛い気持ちになりがちです。「この一ヶ月で日本の未来が決まる。」本当にそうなのだろうな、という肌感覚があります。だから、仲間たちとのご飯会も企画しないし、大好きなゆりの郷もがまんしてます。(銭湯、すごい好きなんです。年明けてからはサウナにどハマりしていたのです。)今は、不要不急の外出は避ける必要があると、もちろん僕も思います。そこで、不急とはなんだろうと考えました。急ぐ必要のないもの、でしょうか。では、不要は。必要のないもの、ですよね。急ぐ必要がないものはあったとしても、必要のないものってあるのかな。たぶん、きっと必要のないものなんて無い気がしています。この世に存在するもの、ことはやっぱり存在するに足る理由がどこかにあるばずだと思うのです。理解できるかどうかは立場で変わるから別として、やっぱり、存在するからには、絶対そこに理由や意味があるはずだと思ってしまう。たくさんの仕事や文化、交流が止まらざるを得無い状況になって、改めて、ゴーシュの存在意義を考えています。始めた時の気持ちを忘れずに、3年目を走る今だから見据えられる未来。変化を恐れず、ゴーシュと関わってくれる仲間たちと一緒に、豊かな未来を形作っていきたい。
コットン糸 2020.04.15 ゴーシュで使っている糸は主に残糸なのですが、そうでない糸もあります。でも、そこはやっぱり気持ちがこもっているものの方がいいし、ただの商業的な糸じゃ寂しくなっちゃう。いくら質が良くたって、なんだかあれれ。ということで、手織りの活動を続けていく中で出会うたくさんの仲間たちの中にその人はいました。saredoという屋号で糸屋さんをしている 萱澤(カヤザワ)さんです。最初は糸の質感、色合いに惹かれ、とあるイベントでご本人と対面。安心感の塊のようなルックスと、ご夫婦で営まれているお仕事スタイルに引き込まれ、ゴーシュでの糸の取り扱いを即打診。そうしたら、拠点は奈良にも関わらず、つくばのゴーシュまで来てくださるとおっしゃるではありませんか。しかもお二人で。恐れ入ります。そうして無事お取り引きが始まりまして、ゴーシュでの糸のお取り引きが今も続いております。saredoのitoの中で、ゴーシュで主に揃えているのは、リサイクルドコットンと、リ・スペクトコットンの2種類(糸の説明は最後のリンクにてsaredoさんサイをごらんくださーい)。手織りが初めての方にも扱いやすい太さと癖のない質感。綺麗な色合いと心地よい風合いのむら染め糸。マフラーにしたら春先は軽やかに、使い込むとふっくら柔らかくなって冬でも暖かく、とても気持ちのいいコットン糸なのです。それもそのはず、もともとはくつ下用に作られた糸だそうです。(でしたよね?!)実際にsaredoのサイトでも同じ糸を使って作られたくつ下を販売されていますし、糸自体も販売しています。ゴーシュでも店舗では糸の販売をしていますが、ネットではまだ出す準備ができていないので、もし気になる方はsaredoのサイトをみてみてくださいね。https://saredo.theshop.jpでは!
シルク糸 2020.04.14 ゴーシュでは最近シルクで織る方が多いです。3月に入荷したばかりなので使っていただけてとても嬉しいですし、これを機会に僕も少しずつシルクに対する実感が溜まってきました。ゴーシュで扱うシルクは「野蚕(やさん)」といい野生のお蚕(かいこ)さんからいただいたものです。いわゆる世の中で見かけるシルクは細くてキラキラしたものですが、野蚕の糸はふっくらしていてぱっと見は綿のようです。また分かりやすいキラキラ感ではなく、じっと見ると見えてくる静かな光沢、とでも言いましょうか。おしとやかな印象のキラキラ感なのです。そして、手触りもツルツルというよりふかふか、と言いましょうか。ウールとは違うのですが、使っているとふかふか感が出てきて、あたたかい。でもサラッと感もあるという、なんとも不思議な使い心地です。綿とシルク、同じ厚さで織ったとしたら、今の季節は綿の方が使いやすいかもしれません。単純に、シルクの方が保温性が高く、暖かいと感じるからです。でも、シルクは前述のサラッと感もあるのです。暖かいのにサラッとしている。吸水性と発散性による使い心地だと思うのですが、とすると、夏場の冷房よけには綿よりシルクの方が向いている、ということになりますよね。綿は使っていて汗をかくと、吸収してしっとりしてくる。シルクは吸収するけどサラッと感が持続するという感じでしょうか。まだ僕も夏場に使ってみた訳ではないので推測ですが、今夏は試しに一枚、大きめのシルクストールを織ってみようと思います。
オンライン 2020.04.13 すっごい風でしたね。ほんと、もう9月になって台風来たのかと思うくらいすごい風でした。東京も吹き荒れたのかな。コロナくんもほどよく大気圏くらいまで飛んで行ってくれたらいいのに。なんて思ってしまいましたが、気持ちの底ではもはやwithコロナ。ワクチンができるのも1年以上かかるそうですし、どうやって共に生きていくかを考えて行く方が賢明な気がしています。立ち向かうのではなく、寄り添うくらいの気持ちで。見えないものには見えない所をしっかり高めていくことで、共存できるんじゃないかな、なんて。ゴーシュは分かりやすいよう、手織りができるアトリエとして周知を進めていますが、本質的にはものづくりの可能性や暮らし方の根っこのところ、価値観の多様性といったものをお伝えしていきたいと考えています。図らずしも人の力を超えた脅威によって、社会全体が改めて仕事の仕方や生き方、暮らし方、価値観の変革を迫られています。外出自粛も相まって、まずはできなかったことや後回しにしてしまっていたことをやるチャンス!ということで、ゴーシュではオンライン関係の準備を初めていますよ。メンバーさん向けの動画配信の次はネットショップです。ゴーシュならではの、ゴーシュらしい形にしたい!とは思うものの、とりあえず初めてみて、少しずつ整えていく方向で走り出そうと思います。そうして商品撮影をしていたら、画質がどうとか、画像の向きがどうとかサイズがどうとか、、、、まったくスムーズにいきません。不向きなことと苦手なことは同じでしょうか。適材適所!といって、今まで逃げていましたがやらざるを得なくなった今、どうしたら楽しく進めていけるか、視点を180°変えています。
子供手織り体験 2020.04.10 子供手織り体験についてお問い合わせがあったので、こちらにも改めて記してまいります。みなさんどうぞいらっしゃい!とは言えない現状ですが、世の中や気持ちが落ち着いた時に思い出してもらえたら幸いです。むしろ、落ち着くためにいらっしゃい、と言ってしまいたい!けれどね。 「子供手織り体験」5 〜10歳のお子様に向けて、子供用織り機を使っての手織り体験を受け付けております。どんどんものづくりが人の手から離れていく現代ですが、今の子供たちが大人になった時「小さい頃に織物をした記憶」があれば、それだけで未来の多様性が少しは保たれるんじゃないかな、と考えての企画です。企画といっても、「やってみたい!」と言ってくれる子供たちがいる限り無期限で受け付けます。お子さんとの思い出作りに、親御さんもぜひご一緒に体験していただきたいです。子供の柔軟さや発想の豊かさに驚かされる事と思いますよ^^内容 マフラーサイズのタテ糸で好きな長さを織る事ができます。費用 ¥2000(材料費込み)受付 火〜木曜 半日体験 9~12時 or 13〜16時