優先順位 2020.03.19 展示会期中に、会場で織る経糸(タテイト)を作っています。普段は初めてお会いする方にも分かりやすいような柄物を織ったりするのですが、今回は薄いコットンストールを織りますよ。季節柄もありますし、次回イベントのこともありますし、あれこれ段取りを踏まえてなのですが、、、、。改めて、経糸作りっていい時間だな〜と思いました。織る時間に比べたら、やはりちょいと経糸作りの方が時間がかかることがあったりします。でも、その時間にどんな色にしようかなーとか、どんな織地にしようかな、とか色々想像できますし、今回の僕で言えば、「そもそも手織りをしているんだから、時間がかかるのは大前提で、効率優先にしなくていいのかもしれない。」と改めて思いました。展示会の準備なので、もちろん「段取り良く、効率良く」は必要なのですが、あまりそこに意識を置きすぎると、どんどんシステマチックになってしまって、織るものを決まり切っていってしまって、表現もありきたりになって、、、。TPOを踏まえながら、でも、そればかりではなく、遊び心をどこかに置きつつ、あの時手織りに感じた魅力をそのままに表現していきたいな、と。薄いコットンストールって、経糸すごく細かくしないといけないのです。冷静に考えたら、展示会前はどうしたってバタバタするので、そんな時間のかかる細かいのにしなくても、ひとまずデモンストレーションと割り切った経糸でもいいんじゃないかって、ふと頭をよぎったのですが、いやいやでもでも、と。経験則から見えてくる必要性と、優先順位と、それらを踏まえても時折浮かんできてしまう「なんとなく」という直感と。色んなものが同居したまま、進んでいきたい。