細かい作業

手織りキットのサンプルを織っていて感じたことがあります。

「細かい作業ってすごい楽しい!」

というのも、足踏み式の織り機と違ってキットは織る際、どうしてもひと目ひと目経糸をすくって織らないといけないですし、模様を織るにしても一段ずつ織るというよりは、やっぱりひと目ずつ織る、というような方法になってしまいます。
でも、そのひと目ずつという進み方がなんとも心地よかったりしまして、むしろだからこそ細かい模様織ってみよう!なんて気持ちになったりします。
これは織るサイズがコースターの大きさに限られていることが功を奏しておりまして、もしマフラーやマットなんて物を緻密に織ろうと思ったら、それはなかなかどうして、途中で気持ちが折れかけません。
緻密な物を織ろうとするのではなく、織りたいように織ろうと思ったら結果緻密に織っていた、くらいが気持ちいいです。
そうして、湧いてくるイメージや、織っていて気持ちいい方向、色合わせに向かって進んでいく。
無我夢中に、時間を忘れて、自分の内面に向かってものづくりができる楽しさが手織りにはあるなぁ、なんて思いつつ。
そうして、織った物が自分の暮らしを彩って、いつの間にか友人知人、離れて暮らす家族の元へ旅立っていったりして。
目の前の手のひらサイズの織物が、自分の世界をどんどん広げていってくれる感覚。
ずーっとこの世界を繋げていくために、やっぱりしっかり、目の前の細かいことをしようって思います。