ゴーシュの手織りについて

あけましておめでとうございます。
年が明けて3日もすれば、今時空いていないお店の方が珍しくなってきた昨今ですが、ゴーシュのオープンは7日(月)からとなっています。
じっくり、しっかり、お休みをいただきました。
ジュコさんの実家で新たな家族と食卓を囲んだり、酒寄家の兄弟家族にゴーシュに来てもらって新年会をしたり。
同じ釜の飯を食う、ということはやっぱりいいものだなぁと感じました。

そうして、2019年。
より、ゴーシュのことをみなさんに知っていただくために、手織りがもっともっと、身近なものだと伝えられるように、改めてゴーシュについて、お知らせしていこうと考えています。

そこでまずは、ゴーシュで伝えている手織りについてお知らせしていきますね。

ゴーシュでは「織りたい」と思う人が誰でも「織りたいものを織れるように」、
「織ってみたい」と思う人が誰でも手織りを身近なものだと感じてもらえるように、「◯◯織り」と名前をつけていません。
そして、無地を織りたい人は思っている無地が織れるように、チェックを織りたいと思っている人は、思っているチェックが織ることができるようになってもらえたら嬉しいです。
ゴーシュは、そのためのお手伝いをする場でありたいと思っています。

カリキュラムを設けていないことも、同じ理由からとなっています。
カリキュラムがあれば、ひとまず通り一片の技術や知識は手にできるでしょう。
でも、本当にそこに物作りの喜びはあるのでしょうか。
家の女性たちが家族を想い、布を織り、服を仕立てていたあの頃には、やらなければいけなかった家事である以上に、家族の命を守るモノ(服、布)を作っているというかけがえのない愛情がそこにはあったはずです。
それと同じように想いを込めて、、、とまでは言いませんが、やっぱり僕は、織りたい人に、織りたいモノを織ってもらいたいです。
あと、カリキュラムがなくても織ることができるようになるという、手織りの気軽さも感じていただきたいです。
現に、僕もカリキュラムがない中で手織りを学び、今に至っています。

もちろん、織りたいものを織ることができるようになるには、時に順序だててお伝えした方がよりイメージ通りに織れるようになる場合もあります。
急がば回れ、というやつですね。
そういった時は、そのことをお伝えした上で、それでも、「今、織ってみたい!」という気持ちがあるのならば、チャレンジしてもらいたいと思います。
それで、もしタテ糸作りに時間がかかりすぎて大変になってしまったり、知識や経験がないために思ったようにならなくて、楽しく織れなくなってしまった場合は、そこからどうしたら楽しく織ることができるようになるか、必要以上の時間がかからないで織ることができるようになるか、できる限りサポートしていきたいです。
急がば回れ、と言いましたが、「やりたい時にやりたいことをやる、やってみる」こと以上にポジティブなことはないと思っています。
そこは、恐れずどんどんチャレンジできる場としてゴーシュはありたいです。

織りたいもの、形が明確にある方には、もしかしたらカリキュラムが必要な場合があるかもしれません。
そんな方はぜひご相談くださいね。
現時点、僕がお伝えできることすべてで、対応していきたいと思っています。

「織りたいものが織れる場所」として、今年もゴーシュはじっくりしっかり進んでいきます!

追伸
僕がこれまでどんな作品を織ってきたかを、tsutaeのHPよりworksからご覧いただけます。
最近の作品はinstagramのtsuyoshisakayoriでアップしています。

インドのこと-ジャイプール初日

インドの思い出としてまっさきに浮かんでくるのは、「人のエネルギー」です。
手仕事のことや、街のことや、もちろん色々とあるのですが、やっぱり第一印象が強かったからか、どうしても思い浮かぶのは人のことでした。
もうそれは、本当に、人、人、人なのです。
インドでの滞在先であるジャイプールに着いたのは現地時間で6:30頃。
事前にお願いしておいた送迎の方ともトラブルなく合流できて、ひとまずホテルにチェックイン。
日が昇るまで一息ついて、目が覚めたら行動開始。
まずは徒歩で色々ゆっくり見てみよう、とホテルから市街地まで地図を片手に進みます。
そうして通りに出るやいなやクラクションの洪水!とでも言いたくなるような音のシャワー。
みんなとりあえず鳴らしているの?!と感じるほどのあちらこちらでクラクション。
ププー!ププー!
日本では考えられません。
・・・・・。
うるさい。。。。
・・・・・。
これが当たり前の日常ならなんかすごいぞ、しんどくないか?!
そうしててくてく歩いていると、ストリートチルドレンが近付いてくる。
何か食べるものが欲しいみたい。
でも、僕たちは何も持っていなくて、ごめんねと繰り返す。
歩道を進むと、側道地面のあちらこちらにげんこつくらいのサイズの穴がたくさん。
じっと見ていると、その穴から穴から大きなネズミが出てきます。
よく見たらいたるところにネズミがたくさん。
さながらネズミのコロニー?!
木の上からはリスが軽やかに走り回る姿が見えます。
ワンコは穏やかな顔して、のんびーりお昼寝タイム。
歩いている最中にも、路上からはオートリクシャー(トゥクトゥクみたいなの)のおっちゃん達が「こいつら乗るかな?!」みたいな顔でじっと見てたり、こっちにどんどん寄ってきたり。
「近付いてくる人は大概なにかしら怪しいらから気をつけて」みたいなことをネットや本で見知っていたから、完全にノーサンキュー、ウィーワントゥーウォーク!といってセイグッバイ。
ふっかけられてもボラれてもやだしなーとバリヤー張りつつ、市街地にどうにか到着。
歩道も車道も関係ないように行き交う人たち、車たち。
最初の1時間はあっけにとられていたけれど、慣れてきたら眠っていた僕のワクワク心が目を覚ましてくるのを感じ初めた、そんなジャイプール1日目でした。

冬期営業のお知らせ


おかげさまでtsutaeの展示会も今期の予定を全て終え、ゴーシュのイベント出店も終わりました。改めて、いろんな立場で関わってくれたみなさんのおかげさまだと感じています。今年も本当にありがとうございました。
色々と落ち着いてきたところで、インドへの旅のことを書き留めておきたいのですが、その前に大切なお知らせをいたしますね。

「ゴーシュではこの冬、営業日をぐぐいっと増やします」
いつもは月曜から水曜までの週3日営業だったのが、2月28日までは日曜日以外すべて営業日となります。
そして、一日手織り体験でできることが増えます!
というのも、ゴーシュ始まって2年目になると、2回、3回と体験に来てくださる方がちらりほらりといらっしゃいます。(ありがとうございます。)
イベントに出店すると、インスタ見てます〜とお声がけくださる方もいらっしゃいます。(とっても嬉しい!)
そして、お話してみると少しずつこんな声が聞こえてきました。

「行きたいんだけど、営業日以外はなかなかお願いしずらくってね、、、。」

そうなのです。
ゴーシュは営業日以外でも、2名さま以上でしたらアトリエオープンしますので気軽にお申し出くださいね〜とお伝えしているのですが、そもそも営業日以外に体験希望することが結構なハードルだったのです。
織ってみたい!と思ってくれていたみなさん、ごめんなさい。
できるだけウエルカムな気持ちを出していたつもりですが、むしろ営業日以外でもお気軽に〜と言っていたことで、ないところにハードルを作ってしまっていました。
なので、その自分で作ったハードルを自分で取っ払っいます!
2月28日まで、週末の金曜土曜含め、週6日営業日としますね。
もちろん、この間お一人さまでも体験受付可能となりますので、今度こそ?お気軽に手織り体験してみてください。
寒い時期ですので、織ったマフラーをすぐ日常で巻くことができます。
巻いてもらいたいです。
ひとまず、冬の時期にお試しで週6日営業のお知らせです。

そしてそして。

「カラータテ糸で体験ができるようになります」
これまでの手織り体験は黒いタテ糸で織っていただいていました。
黒は他の色を吸収してくれるので、手織りの体験がなくても、色の知識がなくても、なんとなく好きなように選んだ糸を織るだけで、選んだ糸がそのまましっかり表情として現れてくれる、織りやすい色なんです。
逆に例えば、白いタテ糸だとすると、白は膨張色なので、黄色の糸を選んでもなんだかぼやっとしてしまって、選んだままの黄色に見えなかったりするのです。
なので、体験では誰でも織りやすい黒の糸で織っていただいています。
しかし。
しかしです。
織れば織るほど色んなことをしてみたくなるのが物作り好きの性ってものです。
黒以外のタテ糸でも織ってみたくなるものです。
なので、カラーのタテ糸でも体験できるようにしました!
パチパチパチ。
いや、してあげたみたいになってますが、色んな色で織ってみる楽しさも感じてもらいたい!と思ったのです。
白いタテ糸で織ると、どんな風に見え方が変わるのか。
織っているときの感じ方が変わるのか。
自分の感覚の変化も面白いですし、赤いタテ糸にすれば、シックなコートにパッと映える真っ赤なマフラーだって織ることができます。
できることが増える、選択肢が増えるってやっぱり楽しいことだから、楽しいことをゴーシュではしてもらいたいなーと、思いました。
ご予約の際に、希望の色をお伝えくださいね。
スタッフがカラーのタテ糸を準備してお待ちしております。

不器用だっていいんです。
織りたい気持ちだったり、織ってみたいってだけの気持ちでも、あればもう半分は織れているようなものです。
それくらい、手織りは日常的なものだと思っています。

気持ちひとつで、ゴーシュのドアをノックしてみてくださいね。

ご予約、お問い合わせはこちらから ➡️ ☆☆☆

インド、行ってきました。

インド、いやー楽しかったです。
そして、とても価値観の揺さぶられる国でした。
色々と書きておきたいこと、山盛り。
展示会がまだあるにも関わらず、行った甲斐がありました。
このタイミングで行けて良かったとも感じています。
しかしながら、そう、展示会がまだあるのです。
12月8日(土)〜14日(金)大阪での展示会で今期tsutaeの展示会が大団円を迎えます。
金曜の夜にバスで大阪へ向かい、土日と会場で手織りデモンストレーションしてきます。
展示会の準備、まだまだ終わっておりません。。。
ひとまず、インスタにアップしていない画像たちを載せてみます。
展示会、頑張ります!

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街中には大きな木がいっぱい

 

 

 

ジャイプールの旧市街はピンクシティというそうな。
ピンクばかりかどうかはさておいて、建物のカクカク具合がかわいいです。
そして、アンテナが多いことは撮影した後に気がつきました。

 

足場板は全部バンブー。
竹。

 

いたるところに、何年前の手仕事だろう、、、という存在がある。

 

 

ワンコたちもまた、いたるところにいるのですが、9割くらいの確率でみんな寝てます。そしてとても無防備。

 

ホテルはちょっといいところに泊まりました。
旅先でどんな環境で眠るかって、体力はもちろん、精神衛生にもかなり重要なんですね。

インド行ってきます。

ゴーシュは26日(月)〜28日(水)の3日間お休みをいただきインドへ行ってきます。一度は行ってみたかったインド。酒寄さんは行ったらいいよ〜。むしろ行ってないの?何て言われ続けてきましたが、ようやく機会に恵まれました。
スケジュールもあまりしっかり決めすぎず、現地で心が動いた場所に向かったり、時間をしっかり使ったり、インドの空気を全身で吸い込んで来ようと思います。

話は変わって、渡印前にゴーシュの垣根を綺麗にしました。
いや、していただきました。
これまでは自分でちょきちょきしていたのですが、なかなか手が回らずどんどん大きくなっていった垣根たち。
ここはひとつ、プロの方にお願いして、手際を学んでみようと思いました。

一緒に僕は庭木の剪定をしていたのですが、みなさんを見ていると道具の使い方、持ち方から違くって、ふむふむなるほどとうなずくばかりでした。剪定で気をつけるポイントなども教えていただきましたよ。
剪定も自分の暮らすお庭のことだから自分でやりたい!ってばかり思っていましたが、一度お願いしてみるのもいいものですね。
シルバー人材センターのみなさん、ありがとうございました!

そして、お庭の柿も収穫。
この柿たちが全部渋いだなんて。
渋いならせめて、渋柿みたいな細長い形でいておくれよ。。。

渋柿仕込んで、インド行ってきます!

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※12月の手織り体験について
まだ、お席に余裕がありますので、ご希望の日程を「お問い合わせ」よりお知らせください。
帰国後12月3日(月)より順番にお返事させて頂きます。

メンバーさんからのお裾分け

ゴーシュには色々な方が織りに来てくださるのですが、みなさんに共通点があるとしたら「日々の暮らしを楽しもう」という気持ちが溢れている方々なのだなぁ、と感じます。
そんなメンバーさんの一人が自家製干し柿をお裾分けしてくれました。

こちら、お宅のベランダに干していたそうです。
そして、お洗濯ものをする時にお腹が空いていたら、ちょいっとつまんでパクリと食べたりしているそうです。
そんな微笑ましい日常と共にやってきた干し柿の美味しさといったら。
どんな笑顔もしかめっ面にさせてしまうような渋柿が、干しているだけでこーんなに甘く美味しくなってしまう。
お陽さまと風の力はすごいですね。

ゴーシュのお庭になっている柿もびっくりするくらい渋かったのですが、こんなに楽しい時間を連れて来てくれるなら、僕も干し柿作ってみたくなりました。
(ちなみに柿酢はすでに仕込んでいます。こちらのレポも後でしますね。)

 

パクリと食べたらむにゅむにゅと種が面白く出てきたのでパシャり。

食欲の秋を楽しんでいます。

「今日の布、今日の靴」
おかげさまで無事に終えることができました。
会場となったShingoster LIVINGさん。
これまで重ねて来た年月を感じる時間ばかりでした。
物が溢れる今の時代において、本当に必要な物は何か。
必要な事は何か。

「自分にできる事をやるんじゃなくって、自分がやりたい事をやろうよ!」

オーナー夫妻の信吾さん、ようこさんと話していると、そんな気持ちが伝わってきます。
そして、その言葉は僕たちの背中をしっかりと支えてくれ、そして、隣で一緒に走ってくれているようです。

在廊の時間で出会えたお客様方からも、多くのお気持ちをいただきました。
手織りをする意味を抱きしめながら、これからも織っていきたいと思います。

17日(土)からは吉祥寺で個展です。
25日(日)の会期を終えたら、インドへ行ってきます。
帰ってきて、12月に大阪で個展を行い、今年の作家活動はひと段落。
そうしたらゴーシュのこれからの事も、ひとつひとつお知らせしてまいります。
2年目から3年目へ向かう準備を進めていますよ。
お楽しみにしていてくださいね。

守谷のイベント

守谷のイベントに行ってきました。
以前から親交のある方々が開催されているイベントなのですが、人が人を呼んで、平日の二日間にも関わらず、結構な来場者数になるとのこと。
そして、そのイベントが始まった理由が、「人のお家って気にならない?お家の中、見てみたくない?」というような、とてもポジティブな感じ。
でも、いきなりピンポーン♫もできないし、ならばイベントにしたらいいじゃない!って、なんてシンプルで気持ちいいことでしょう。
ゴーシュもご予約がないのをいいことに、製作の息抜きに、とあれこれ理由つけてあ、そしてそして、今週末からの展示会のお知らせもしてこよう!なんて下心?も持ちながら行ってきました。
しかしながら行った感想としましたら、やっておられることが素敵というか素晴らしいというか、気持ち良すぎるというか、あっという間に僕の下心は身を潜めて、終始みなさんとの場を楽しむ会話に変わっていきました。

地域に暮らす気の合う仲間たちとイベントを始めて、それがずっと自分たちのペースで、静かに楽しく穏やかに続いていく。
もちろん、イベントを行うにはいろいろなことがあるとは思うのですが、真ん中にある大切なところだけは変えずにしっかり持ちながら、これまで続けてきて、きっとこれからもそうやって続いていくイベントなのだろうな、と感じました。
イベントというよりも「催し」という言葉の方が似合っているかもしれません。
そんな感じ。
とってもよかったなぁ。
自分たちが自分たちのペースで、楽しいと思うことを分け合っている、紹介している。
そんな感じ。
僕も僕で、まずは自分で、そして仲間たちと。
そして、出会う人たちと、気持ちのいいこと、楽しいことを共有していきたい。

イベント出店

先週末はイベント続きで駆け抜けました。
イーアスのカツラギマーケットとつくば駅前中央公園でのフラワーマーケットに出店。そして、ゴーシュで町内会の親睦会として手織り体験を行いました。
つくばに戻ってきて3年ですが、県内、都内へのイベント出店も重ねてようやく段取りも慣れてきた感覚があります。
それでも野外イベントはお天気に左右されることがとっても多いので、いくら色々スムーズにできたとしても、空模様が怪しいと気持ちもちょっと弱気になったり、いやいやそれでも!と気合を入れ直して会場に向かったりしています。

ゴーシュに来てくれる方々は、メンバーさんでも、体験の方でも、一般の方よりは物作りが好きだったり、手織りに興味がもともとあったりする方が多いと感じていますが、イベントで出会う方々はそうじゃない方がほとんどです。
そんな人たちが織り機を見たらどんな反応するのかな、織っている人の姿はどんな風に目に映るのかな。どうしたら手織りの面白さが伝わるのかな。
あれこれ考えながら、結局たくさんの出店者さんの所も覗きたくってふらふらしていたりします。
しかしながら、イベントの醍醐味はやっぱり人との出会いです。
野外イベントしかり、町内会の親睦会しかり、普段会えないような人たちと会って、場を共有しながら、少しでも今までになかったやり取りが生まれて、そこから何かが始まる可能性が存在する。
そのことってとても大きな意味があるのだと思っています。
イベント自体は1日〜2日の開催ですが、それを行うために必要な準備をするのは何ヶ月も前からのことがほとんど。
改めて、主催者の方々、イベントスタッフの方々には感謝しかありません。
ゴーシュも、ゆっくり、しっかり、織りたい人が集える場所にするべく、ひとまず多くの人に知ってもらう努力をするぜ!と思った週末イベント3連続でした。



92歳のおばあちゃんがゴーシュに織りに来てくれました。
織りをしていたことはあったとのことで、少し織るやいなや、そうだったこうだったとどんどんスムーズに手が動くようになっていって、織り違えたところも、ここがこうで上と下で、、、と一人で解決していって、隣で一緒に織っていたのですが、ため息が出るばかりの織り姿でした。
そして、織る姿もさることながら、戦時中のことを聞かせてくださったことが僕としてはとてもとても貴重な時間になりました。

東京の学校で勉強したかったけど、空襲で危ないからと地方で学んだこと。
でも、学徒動員で本来なら学校行く時間にずっと働いていたこと。
慰安袋というお菓子などを詰めた、戦地の兵隊さんに送るものを作っていたこと。
学びたくても学べない時代であったこと。
B29が低空飛行でたくさんやってきた時のこと。
防空壕がどのくらいの広さだったかということ。
戦争について思っていることを口にできない空気があったこと。
口にすれば手が後ろに回る時代であったこと。
配給でもらう1/3本の大根を家族で食べたこと。。。。。

当時を体験してきた方の言葉は何物にも代え難く、それをはっきりとした声で、凛とした姿勢で発する姿に僕はもう、伝え聞かせてくださったことに感謝するしかできませんでした。
そして、満州へ行っていた祖父母から、もっともっと、話を聞いておきたかったと
取り戻せない時間を悔やみました。

他にもたくさんのことを聞かせてくださいました。

着物文化や言葉の使い方、日本人の感性の豊かさのこと
花嫁修行の中に、お花とお茶があったということ
それは日常で使うかどうかということ以上に、その姿勢を学ぶということだったこと。
手紙の書き方。かな文字の変化の仕方。
今でこそ豊かさのひとつとなったことが、当時は当たり前に知らなくてはならないものだったこと。

もっともっと、たくさんのことを知らせていただいた気持ちになりました。

人間として、生き物として、たくましくなりたい。
力強く、優しくなりたいと思いました。

ご縁は実り、これから頻繁にお会いできることになりました。
(ゴーシュのメンバーさんになってくれました!)

織ることを共に楽しみながら、僕も学んでいきたいと思います。