お盆が終わる日にぐっと涼しくなって、それこそ夜は毛布が必要かな?と感じるくらいの気候になって、あっという間に季節は変わっていくんだな〜。
と思っていたらまた冷房をかけたくなるような今日でした。
気候もさることながら、庭木や畑の様子を見ているとまた如実に変化を感じます。
今年はたくさんの実りをくれたナスも終わりになってきたし、スイカも葉が黄色くなってきたので、引っこ抜きました。
その反面、かぼちゃはぐんぐんと茎を伸ばして、目が覚めるような濃い黄色の花を咲かせています。
土と共に暮らしながら、身の回りのものを織り、本を読み、文を書く。
四季の変化に合わせて楽しめることが多い日々はなんとも贅沢。
今夜は何を食べようかな。
明日は何にしよう。
なんて、食欲もどんどん増してきます。
実りの季節に向かって、しっかり心も身体も整えていきたいものです。

体験でリネンのランチョンマット、織れます。

ランチョンマットなんて今までの人生で一度も使ったことがありません。
21歳の時に友人宅へ遊びに行った時に使っているのを見て、
「ブルジョワ?!」「貴族?!」(偏見多め)とか思ったのを今でも覚えているくらい、身近じゃない存在だったランチョンマット。
それが手織りをしている今では、食卓に欠かせない存在になってきました。
手織りを始めてから身の回りの布ものを見る目が変わり、作れそう(織れそう)なものは自分で作る(織る)ようになって、改めて、布の利便性を感じています。

敷くだけと あなどるなかれ ランチョンマット
(字余り)

テーブルの 景色を変える 布地かな
(イマイチ)

テーブルを汚れや傷から守ってくれますし、食器は同じでもランチョンマットを変えれば、いつもの食卓の景色を変えてくれます。
それが自分で織ったものなら、テーブルコーディネートもなおさら楽しくなります。
もちろん食器を変えながらも楽しいです。

いいことばかりのランチョンマット。
書いていて自分でも怪しくなるくらい、いいことしかない。
織るのだって、無地で織れば初心者さんだって楽チンにできるし、色んな色で織ってももちろん楽しい。
マフラーほど長くないから、材料費も全然安い。
綿なら1枚¥500くらい、リネンでも1枚¥1000くらい。
うーん、いいんじゃないでしょうか。

普段の手織り体験では綿のタテ糸のみでご案内しているのですが、今回は8月限定でリネンのタテ糸もご用意してみました。
夏らしくていい質感です。
ランチョンマット。
使ってみると案外いいものだと分かるのですが、使ってみないことには分かりません。
でも、もし使ってもピンとこなかったらDVDプレーヤーにかけたり、花瓶の下に敷いたり、タペストリーにしてみたっていいんです。
8月のみの限定企画。
気軽に参加してみてくださいね。

詳細はインスタグラムにアップしていますので、そちらでご確認よろしくお願いいたします。

 

 

一周年

2018年7月24日、atelierゴーシュが始まって一年が経ちます。
訳も分からず、それこそ見切り発車で進んだ1年前。(画像は1年前のもの)
これまでゴーシュには87名の方が織りに来てくれました。
2回 、3回と体験に来てくれる方ができました。
会員としては7名の方が通ってくれています。
週に3日だけのオープン日。
しかも平日のみ。
自分の作家活動と並行してのアトリエ運営。
やりたいこととできることと、しなくちゃいけないこと。
全部でひとつなのですが、その場その場で順番を見定めながら進む毎日。
暇さえあれば織っていたい。
メンバーさんのことも考えたい。
ゴーシュの存在をもっとちゃんと知ってもらいたい。
手織りを今の時代にする意味は?
それを生業とする理由は?
自分がやりたいだけじゃ進めません。
人と共有する楽しさを知った時、織ることがそれまで以上に楽しくなり、どんなものでも織れるような気持ちになりました。
そして、手織りという工程の多い手仕事をする楽しさや豊かさ、意味の深さを伝えたいと思いました。
声高に叫ぶことなく、ただただ、僕が手織りを生業とし続けることで、伝えることができるのではないかと思いました。
手織りが暮らしの一部として感じてもらえるように。
特別だけど、なんでもないもの。
でも、どこにもないもの。
織りたいように織れば、誰でもそれが織れるということ。
分からないことはなんだって伝えたいし、知らせたい。
教えるなんてことじゃなくって、共有したい。
手を引いて、こっちだよって言うよりも、織りたい人がどう織りたいのかゆっくり見ながら、そっと隣で寄り添うような、そんな姿勢で進みたい。
10人いれば10人の織りがあり、10人の暮らしがあります。
ゴーシュも仕事なので、何でもかんでもできる訳じゃないけれど、色々希望を聞かせて欲しいし、話してもらえる自分でいたい。
まだまだまだまだ、ゴーシュは始まったばかりです。
2年目、3年目と続けながら、いつの間にか10年経っていたりするのが理想ですが、そう簡単にはいかないことも承知の上で、何があっても笑えるような心持ちでこの場所を営んでいこうと思います。

2年目のateierゴーシュも、どうぞよろしくお願いいたします。

手入れをする

アトリエの草刈りをしました。
2ヶ月何もしないでいたら伸びる伸びる。
草がノビル。
8月を前にズバッと整えたいと思い、お天気の中、刈りまくりました。
流れまくる汗。
メガネに滴る汗。
首に巻いたタオルを重くする汗。
汗、あせ、アセ、ASE!
1時間も作業したら息も絶え絶え、あれ?これってもしや熱中症一歩手前?!
かと錯覚するくらい自分との戦いが深まってきたので無理せず休憩。
ドクドクと波打つ鼓動、心臓。
身体にまとわりつくTシャツ。
氷をたっぷり入れた麦茶が美味しいのなんのって!
ゴーシュに来てくれた方の半分くらいから聞こえてくる声を思い出す。

「お庭の手入れ、大変でしょう」

いえいえなんの、そんなことはありません。
暮らしの場であり、仕事の場であるこの場所を自分で手入れできるなんて、
本当に楽しいことなのです。

「ポジティブなことばかり言う人なんて、なんかちょっとほんとですかー?!」

なんて思うちょいとブラックな僕もいたりするのですが、ここは声を大にして言いたい。
お庭の手入れ、超楽しいです。
炎天下の作業でだって、必要なことなんだからとっても楽しい。

独立するとき考えていたことのひとつにこんなことがあります。
「自分で使う場所は自分で掃除する。それができる範囲で仕事をしたい。」
仕事の規模が大きくなればなるほど、この思いは叶わなくなるかもしれないのだけれど、そうなのであれば、そこまで規模は大きくならなくっていいような気がしています。
たくさんのお金は得られなくっても、ちゃんと奥さんや家族が笑顔で暮らせる環境が作れればそれでいい。
それ以上に望むことなんてないかもしれない。
もちろん、作り手としてもっと世に出て行きたいし、手織りをする楽しさをもっとたくさんの人に伝えていきたい。
でも、忙しくなることでその根っこにある日々の暮らしを共にしてくれる人たちを笑顔にできないようなら、その仕事の仕方はもしかしたら間違っているのかもしれない。
だから、そうならないようにちゃんと、ちゃんとしていきたい。

だから、大きな声でもう一回言っちゃう。

お庭の手入れ、ちょう楽しかったぜー!!!!!
(まだまだ手入れするところ、たくさんあるけど)

佐々木洋品店さんのブログがいい感じ

そろそろブログ書きたいなー、と思い書くネタをあれこれ思い浮かべながらゆっくり半身浴してみたりしていたら、すっかり気合いも緩んでネットサーフィン。
少し前に知ったこちらの作り手さんが書いているブログがとってもいい感じで、ちらちら読ませていただいています。

佐々木洋品店さんのブログ  →   ◯◯◯

僕も古着好きですし、手織りを始めるきっかけは刺繍から糸に興味を持ったから。
なにやら勝手に共通項を感じたりしております。
そして何より、文章のリアリティといいますか、力の抜け方といいますか、そのまんま感といいますか、読んでいてとても心地よく、また、ふむふむ、と学ばせていただくこともありつつ、ついつい入り込んで読んでしまいます。
いわゆるメディアで知られている方々の発信される「これからの時代をよりよく生きるには!」みたいなビジネスなにやらの情報も興味深く拝読しているのですが、やっぱり佐々木さんみたいな文章、スタンス、規模感、好きだなー。
単純に親近感なんでしょうか。
ご夫婦で物作りしていらっしゃるあたりもなんか、いいですよね。
会ったことないのに、もはや出会った感高め。

ブログ力、文章力、伝える力ってすごい。

毎日少しずつ庭の手入れをしようと心がけているのですが、とうとう追いつかなくなってきました。
梅雨明けした?あとの真夏日続き、そしてここ数日の雨により、お庭の野草たちも畑の野菜たちも、元気いっぱいです。
やってみなければわからないことがたくさんあるし、むしろその方が多いのだから、心に触れたことはどんどん試していきたいものですし、言葉に、形にしていきたい。
ということで、最近気になったニュースは水道民営化。
世の中のことも、アトリエのことも、私生活も、ぜーんぶ含めて「暮らしのこと」なのだから、意識的に情報に触れていくようにしなきゃな、と改めて思いました。
もっともっとメンバーさんには織りの面白さを伝えたいし、体験の方には織りの可能性を伝えたい。tsutaeの製作も進めたいし、畑も整えていきたい。。。
半径10メートルのことばかり考えていたら、世の中の流れに疎くなってしまっていました。
少し調べただけでも好意的に書いているメディアは出てこないのに、それでも進められるであろう民営化。
織りと共に暮らしていくためにも、気にし続けていかなくっちゃ。

 

 

最近、ゴーシュのメンバーさんも少しずつ増えてきました。
まだまだ手織りが暮らしの中にない人が大多数の世の中ですが、こうして続けていきながらひとつひとつちゃんと伝えていきたいと思っています。
と言いながら、ブログ更新もあらあらほぼ二ヶ月ぶり。。。。
ゴーシュのお庭で結婚パーティーの準備をしたり、tsutaeの製作をしたり、あれこれしているうちに時間は過ぎて、過ぎて、過ぎて、、、、、
ゴーシュのインスタで営業日ごとにアップはしているので、日々のことはそちらでご覧頂きつつ、ブログではやはりここでしか書けないこと(そんなことあるのか?)、長々となりそうなことをちらほら書いていけたらいいな、なんて思っています。それと、写真のアップもしていきたい。
パシャパシャと心が動いた瞬間をとどめていけたらなんて素敵なことでしょう。
こうしてPCの前に座ってキーボードを叩き始めると、あっという間に時間が過ぎて製作に充てる時間がなくなる一方で、、、、なんて思わないと言ったら嘘なのですが、文章を書くこともやっぱり好きだな〜と感じています。
結局「時間の使い方」ですよね。(今年の目標)
上半期が終わろうってのにまだまだうまくできていません。
やはりとりとめのない文になってしまう。
ブログも続けていくうちに方向性が定まればいいかな、なんてのんびり思っています。

最近のお庭のことを少し。

梅がすごくなってくれたので、お裾分けしたりシロップ付けたり梅酒にしたり。
梅仕事は季節を直に感じられるから好きです。

ナツグミもたわわに実りました。
あっという間に鳥さんたちのご飯になりました。

野蒜(ノビル)のおいしさにはまっています。
ニラの香りが優しいバージョンと言えばいいのかな。
しょうゆ漬けやお浸し、ニラの代わりに餃子に入れたってもちろん美味。
生でもいけるくらいの存在感です。

スイカくんも少しずつ大きくなっています。
毎朝畑を見るのが楽しいのなんのって。

調子にのってお庭を耕しまくって?います。

日当たりのいい場所に野菜たちのベットをこしらえました。
仕事の息抜きにお庭に出て野良仕事。
外に出ているようで、全部ゴーシュの敷地内。
うーん、ジュコさんがいなかったらお出かけしなくなっていたかもしれません。
パートナーの存在はできることを増やしてくれるんだなー。
改めて感謝!

耕す

上海から帰って、大阪での展示会を終えて、ようやく日常が戻ってきました。
(大阪展の様子はtsutateのインスタグラムに載せています。)
そうして数少ない趣味のひとつ、庭いじりと畑も再開です。
今日は夏野菜の植え付けの準備をしたのですが、畑を耕してみました。
当初は自然農にして、ゴーシュのお庭で何が育つのか、ゴーシュという場所で生まれる循環を見ていきたいと思っていたのですが、なんだか無性に畑を耕したくなってしまったのです。
そして、ある農家さんのひと言にとても納得したのです。

「土地から(収穫で)持ち出したらその分入れてあげなきゃね」

畑を耕して流す汗はとても気持ちいいし、クワを振ってゆっくり張ってくる肩も悪くない。
労働の喜びでしょうか。
それとも、耕す、という行為の無意識に働きかける充実感でしょうか。
いやー、気持ちよかったです。
そして、今年はスイカを育てたい!
シャクシャクしながら食べたい!
変わり種も見つけたので、5種類くらい植えてみます。

中身じゃなくて皮が黄色いのって初めてみました。

実家の母から肥料の差し入れ。

左 耕したところ、中 そのまんま自然農(そらまめが育っています。)右 お庭

上海

初めての上海はなんというか、中国の力強さを感じさせられたような、常識という価値観の違いを見せつけられたというか、とても興味深い体験がたくさんありました。
それはそうとして、滞在の目的はジュコさんが参加する展示会への同行。
こちららもまた、とても感じることが多い時間でした。
いわゆるアパレル合同展示会という場に久しぶりに行ったのですが、これまでとは立場が違い、参加する側の一員です。
そして、僕も小さいながらもブランドを運営する身としての意識もありながらの滞在。
いろいろと考えざるを得ない場でした。

半年に一度のペースで繰り返される新作発表。
それぞれが意志をもってそれぞれの表現をし、一斉に同じ場で、バイヤーさんたちに、来場者に、伝える。
ブースを回っていると、ある程度ビジュアルの作り方にフォーマットのような物が見えてきます。
一見するとそれは似たり寄ったりに感じがちですが、それは見方を変えれば、それが一番伝わりやすい手段なのかもしれません。
伝えるということは他者を意識することであり、経済活動の中でそれを行う場合、往々にして自らの出発点を見失うことも起こりえます。
あれをしたい、これをしたい。
でも、そうすると伝わりにくいからこうしよう、ああしよう。
そうしていつの間にか、やりたかったことがどんどん変わっていく。
それはそれでとても必要なことだし、実際に僕も「人と共有したい」欲が年々高まって今があります。
人に伝わる表現が僕のしたい表現です。って胸を張って言いたい。
でも、織りを始めた頃はそんなことまったく考えもせず、それこそ無邪気に織りまくっていました。
用途もなにも考えずに、気の向くままに織っていました。
その時間があったからこそ、今は自然と人の為になる物が織りたくなったのだと思います。
今の日本で生きていくには、経済性は絶対に必要ですし、手織りで生きていきたい、という人にはゴーシュとしてできる限り力になりたい。
でも、経済活動は別として、手織りを暮らしの一部として取り入れていくことだって、充分手織りとともに生きていくことだと思います。
だから、ゴーシュで手織りをする人たちには本当に自分が織りたい物を織って欲しいと思いました。
チェックだって無地だっていいんです。
売れるような物はどんなだろうなって考えて織ったっていいと思う。
すごく難しくって、僕にもわからないけど。
でも、そうして織りたいと思った物を織りたいように織っていって、自然といつの間にか自分の織りたい物、やりたいことが見つかったらいいんだと思う。
だから、ゴーシュでは本当に自由に織って欲しいし、自由に織れるお手伝いがしたい。
ゴーシュをそんな場にしていきたい。
展示会場を回りながら、そんなことを考えていました。

上海、行ってよかったな。

また行きたい。

お休みの日は環境整備をしています。
この前は庭木の剪定をしました。
ゴーシュのお庭には大きな山桃をはじめたくさんの木があるのですが、住宅地にある立地でもこの木たちのおかげで特別な空気を感じることができます。
アトリエとお庭を囲む垣根があって、木々も大小合わせて20本以上。
気持ちがいい場所だな。
こんな場所でアトリエができたらいいな。
お庭に生きる木たちとともに、アトリエも育てていきたいな。
あの時ふんわりと感じた想いのままに、何時ぶりか分からない木登りをすることになりました。

地上約4mくらいかな?
登りだしたら楽しくなってしまってジュコさんを心配させてしまいましたが、無事怪我もなく剪定完了!
一度お庭を見てくれた庭師さんも
「住んでる人が一番庭を見てるんだから、やる気があるなら住んでる人が剪定でもなんでもやるのが一番いいと思うんだよ」
と言っていましたが、やってみるとなるほどお庭の見方も変わりますし、剪定するってこともかなりデザインの要素があるなーと感じたり、そこにまた生き物だから時期のこともあったり、切り口のことも気にしたりって、色々と奥深くって、ほんとなんでも一緒なんだよなー、って当たり前をまた改めて感じることができました。

before

after

伸びまくった枝を落として、密集し始めた内側の小枝を落として風通しを良くして。
受け売りの知識ばかりですが、なんとか形にはなったのかな、なんて思っています。
(スケスケすぎますかね?)

枝もたっくさん

枇杷の木も剪定しました

枇杷の葉は焼酎につけて虫除けにしたり、温湿布にしたり、乾燥させてお茶にしたりと色々活用できそうです。

身の回りにあるもので暮らしが整えられたらもう、なんて贅沢なのかしらっ!
そろそろ畑の準備もしたいところです。
ゴーシュに来てくれる方々には、織る楽しさはもちろん、暮らしにまつわる色々をつくる楽しさも感じてもらいたいな。
ってことで、色々と手を動かして暮らしています。

ゴーシュの日々やメンバーさん、体験さんの作品は主にインスタグラムにアップしていますので、そちらも見てみてください。

ゴーシュのインスタグラム →  ◯◯◯

僕(酒寄剛史)はこんなものを織っています。 →  ◯◯◯