守谷のイベント

守谷のイベントに行ってきました。
以前から親交のある方々が開催されているイベントなのですが、人が人を呼んで、平日の二日間にも関わらず、結構な来場者数になるとのこと。
そして、そのイベントが始まった理由が、「人のお家って気にならない?お家の中、見てみたくない?」というような、とてもポジティブな感じ。
でも、いきなりピンポーン♫もできないし、ならばイベントにしたらいいじゃない!って、なんてシンプルで気持ちいいことでしょう。
ゴーシュもご予約がないのをいいことに、製作の息抜きに、とあれこれ理由つけてあ、そしてそして、今週末からの展示会のお知らせもしてこよう!なんて下心?も持ちながら行ってきました。
しかしながら行った感想としましたら、やっておられることが素敵というか素晴らしいというか、気持ち良すぎるというか、あっという間に僕の下心は身を潜めて、終始みなさんとの場を楽しむ会話に変わっていきました。

地域に暮らす気の合う仲間たちとイベントを始めて、それがずっと自分たちのペースで、静かに楽しく穏やかに続いていく。
もちろん、イベントを行うにはいろいろなことがあるとは思うのですが、真ん中にある大切なところだけは変えずにしっかり持ちながら、これまで続けてきて、きっとこれからもそうやって続いていくイベントなのだろうな、と感じました。
イベントというよりも「催し」という言葉の方が似合っているかもしれません。
そんな感じ。
とってもよかったなぁ。
自分たちが自分たちのペースで、楽しいと思うことを分け合っている、紹介している。
そんな感じ。
僕も僕で、まずは自分で、そして仲間たちと。
そして、出会う人たちと、気持ちのいいこと、楽しいことを共有していきたい。

イベント出店

先週末はイベント続きで駆け抜けました。
イーアスのカツラギマーケットとつくば駅前中央公園でのフラワーマーケットに出店。そして、ゴーシュで町内会の親睦会として手織り体験を行いました。
つくばに戻ってきて3年ですが、県内、都内へのイベント出店も重ねてようやく段取りも慣れてきた感覚があります。
それでも野外イベントはお天気に左右されることがとっても多いので、いくら色々スムーズにできたとしても、空模様が怪しいと気持ちもちょっと弱気になったり、いやいやそれでも!と気合を入れ直して会場に向かったりしています。

ゴーシュに来てくれる方々は、メンバーさんでも、体験の方でも、一般の方よりは物作りが好きだったり、手織りに興味がもともとあったりする方が多いと感じていますが、イベントで出会う方々はそうじゃない方がほとんどです。
そんな人たちが織り機を見たらどんな反応するのかな、織っている人の姿はどんな風に目に映るのかな。どうしたら手織りの面白さが伝わるのかな。
あれこれ考えながら、結局たくさんの出店者さんの所も覗きたくってふらふらしていたりします。
しかしながら、イベントの醍醐味はやっぱり人との出会いです。
野外イベントしかり、町内会の親睦会しかり、普段会えないような人たちと会って、場を共有しながら、少しでも今までになかったやり取りが生まれて、そこから何かが始まる可能性が存在する。
そのことってとても大きな意味があるのだと思っています。
イベント自体は1日〜2日の開催ですが、それを行うために必要な準備をするのは何ヶ月も前からのことがほとんど。
改めて、主催者の方々、イベントスタッフの方々には感謝しかありません。
ゴーシュも、ゆっくり、しっかり、織りたい人が集える場所にするべく、ひとまず多くの人に知ってもらう努力をするぜ!と思った週末イベント3連続でした。



92歳のおばあちゃんがゴーシュに織りに来てくれました。
織りをしていたことはあったとのことで、少し織るやいなや、そうだったこうだったとどんどんスムーズに手が動くようになっていって、織り違えたところも、ここがこうで上と下で、、、と一人で解決していって、隣で一緒に織っていたのですが、ため息が出るばかりの織り姿でした。
そして、織る姿もさることながら、戦時中のことを聞かせてくださったことが僕としてはとてもとても貴重な時間になりました。

東京の学校で勉強したかったけど、空襲で危ないからと地方で学んだこと。
でも、学徒動員で本来なら学校行く時間にずっと働いていたこと。
慰安袋というお菓子などを詰めた、戦地の兵隊さんに送るものを作っていたこと。
学びたくても学べない時代であったこと。
B29が低空飛行でたくさんやってきた時のこと。
防空壕がどのくらいの広さだったかということ。
戦争について思っていることを口にできない空気があったこと。
口にすれば手が後ろに回る時代であったこと。
配給でもらう1/3本の大根を家族で食べたこと。。。。。

当時を体験してきた方の言葉は何物にも代え難く、それをはっきりとした声で、凛とした姿勢で発する姿に僕はもう、伝え聞かせてくださったことに感謝するしかできませんでした。
そして、満州へ行っていた祖父母から、もっともっと、話を聞いておきたかったと
取り戻せない時間を悔やみました。

他にもたくさんのことを聞かせてくださいました。

着物文化や言葉の使い方、日本人の感性の豊かさのこと
花嫁修行の中に、お花とお茶があったということ
それは日常で使うかどうかということ以上に、その姿勢を学ぶということだったこと。
手紙の書き方。かな文字の変化の仕方。
今でこそ豊かさのひとつとなったことが、当時は当たり前に知らなくてはならないものだったこと。

もっともっと、たくさんのことを知らせていただいた気持ちになりました。

人間として、生き物として、たくましくなりたい。
力強く、優しくなりたいと思いました。

ご縁は実り、これから頻繁にお会いできることになりました。
(ゴーシュのメンバーさんになってくれました!)

織ることを共に楽しみながら、僕も学んでいきたいと思います。

ブログを書く時には一緒に画像を載せたいのだけれど、最近PC周辺のあれこれがスムーズでなくって、eyephoneで撮った画像をPCに取り込めません。
しかし、なぜに「アイフォン」の自動変換が「eyephone」になるのか、、、、。
mac使ってるのに、、、、。
青山個展、大阪合同展を終えて、ゴーシュもオープン。
メンバーさんにお会いすると、いつもの日常に戻ったなぁ、という気持ちになります。あれこれするのですが、画像はまだ取り込めず、いやいやそうか、画像がないブログだって悪いわけないよね、と書いている。

11月の終わりに海外へ行く予定を立てています。
インドかウズベキスタンか、どこにするかまだ決まっていませんが、おそらくどちらかになりそうな予感でいます。
糸か、布か、何かしらの素材になるようなものか、それとも体験を通して知った価値観か、いずれにせよ、ゴーシュに集ってくれるみなさんにも還元できる旅にしたい。

関西方面の被害は本当にもう、大変なんてものではないですね。
北海道でも地震が起きましたし、明日、むしろ今この瞬間、どこで何が起きるかわからないようになりました。
それは今も昔も変わらない事実なのだけれど、年を重ねてなおのこと感じます。
だからこそ今しかできないことをしっかり見つめて、今、するんだ、と。
いつもそばにいてくれる人に、溢れるくらい愛を注ぐんだ、と。
つくばは風こそ強かったけれど、雨もひどくならずに済んだと思っていた矢先、お庭のすももの木が折れてしまっていました。
もともと弱っていたので、しっかり整えてあげたいです。
ほかの枝はまだ無事なので、ちゃんと秋を迎え冬を越し、また春には白い綺麗な花を見せてもらえるように。

 

グラフィックデザイン

tsutaeの展示会を来月に控え、DM製作やポストカード製作など、グラフィック関連の作業を進めています。
できないこととやらないことは違うと自分に言い聞かせ、IllustratorやPhotoshopに手をつけていますが、やればやるほどプロの方達の凄さを感じてなりません。
僕はこれまでいわゆる「物作り」と言われる職業に従事してきました。
ご飯を作ったり、キャンディーを作ったり、布を織ったり、、、、形あるものを作ってくるなかで、グラフィックという、プロジェクターと向き合いながら作業する工程に対して物作りという感覚が全くありませんでした。
しかししかし!グラフィックデザイン!
これはすっごい物作りなんですね。
やってみてはじめて感じたこの物作り感。
画面の前ではいわゆる「手で触る」質感はなくとも、完成系をイメージしながら、時にサンプルの紙と向き合い、インクの乗り具合を確かめ、写真の再現度合いを確かめ、、、、。
ポストカードでこの大変さなのだから、ゴーシュのリーフレットを作ってくれたデザイナーさんの仕事量の多さは容易に想像できます。
datoaの斉藤茜さん、改めてありがとうございます!

そして今回のtsutaeのDMも、もちろんプロの方にお願いをしております。
みなさんからどんな反応があるか、楽しみです!

ありがとう、ブランコ

ゴーシュの物件と出会って感じた魅力のひとつであるブランコ。
お庭にブランコがある家なんて!
と、ふたりでドキドキしていました。。
高さの違うブランコ。
お兄ちゃんと弟くんで乗るのかな?それとも妹ちゃんかな?なんて幸せ妄想をくれたブランコ。
来客の度にみんなを驚かせ、楽しませてくれたブランコ。
すごーく味のあるブランコ。
乗る度にギシギシ鳴っていたブランコ。。。。

ぶーらんこーぶーらんこ。

とうとう壊れてしまいました。

いつか来ると分かっていながらなんだか切ない。
今はひっそりお庭の片隅で解体されるのを待っています。
一年と少しの間だったけど、君がいてくれた時間は本当に豊かで暖かかった。
ありがとう、ブランコ。

お盆が終わる日にぐっと涼しくなって、それこそ夜は毛布が必要かな?と感じるくらいの気候になって、あっという間に季節は変わっていくんだな〜。
と思っていたらまた冷房をかけたくなるような今日でした。
気候もさることながら、庭木や畑の様子を見ているとまた如実に変化を感じます。
今年はたくさんの実りをくれたナスも終わりになってきたし、スイカも葉が黄色くなってきたので、引っこ抜きました。
その反面、かぼちゃはぐんぐんと茎を伸ばして、目が覚めるような濃い黄色の花を咲かせています。
土と共に暮らしながら、身の回りのものを織り、本を読み、文を書く。
四季の変化に合わせて楽しめることが多い日々はなんとも贅沢。
今夜は何を食べようかな。
明日は何にしよう。
なんて、食欲もどんどん増してきます。
実りの季節に向かって、しっかり心も身体も整えていきたいものです。

体験でリネンのランチョンマット、織れます。

ランチョンマットなんて今までの人生で一度も使ったことがありません。
21歳の時に友人宅へ遊びに行った時に使っているのを見て、
「ブルジョワ?!」「貴族?!」(偏見多め)とか思ったのを今でも覚えているくらい、身近じゃない存在だったランチョンマット。
それが手織りをしている今では、食卓に欠かせない存在になってきました。
手織りを始めてから身の回りの布ものを見る目が変わり、作れそう(織れそう)なものは自分で作る(織る)ようになって、改めて、布の利便性を感じています。

敷くだけと あなどるなかれ ランチョンマット
(字余り)

テーブルの 景色を変える 布地かな
(イマイチ)

テーブルを汚れや傷から守ってくれますし、食器は同じでもランチョンマットを変えれば、いつもの食卓の景色を変えてくれます。
それが自分で織ったものなら、テーブルコーディネートもなおさら楽しくなります。
もちろん食器を変えながらも楽しいです。

いいことばかりのランチョンマット。
書いていて自分でも怪しくなるくらい、いいことしかない。
織るのだって、無地で織れば初心者さんだって楽チンにできるし、色んな色で織ってももちろん楽しい。
マフラーほど長くないから、材料費も全然安い。
綿なら1枚¥500くらい、リネンでも1枚¥1000くらい。
うーん、いいんじゃないでしょうか。

普段の手織り体験では綿のタテ糸のみでご案内しているのですが、今回は8月限定でリネンのタテ糸もご用意してみました。
夏らしくていい質感です。
ランチョンマット。
使ってみると案外いいものだと分かるのですが、使ってみないことには分かりません。
でも、もし使ってもピンとこなかったらDVDプレーヤーにかけたり、花瓶の下に敷いたり、タペストリーにしてみたっていいんです。
8月のみの限定企画。
気軽に参加してみてくださいね。

詳細はインスタグラムにアップしていますので、そちらでご確認よろしくお願いいたします。

 

 

一周年

2018年7月24日、atelierゴーシュが始まって一年が経ちます。
訳も分からず、それこそ見切り発車で進んだ1年前。(画像は1年前のもの)
これまでゴーシュには87名の方が織りに来てくれました。
2回 、3回と体験に来てくれる方ができました。
会員としては7名の方が通ってくれています。
週に3日だけのオープン日。
しかも平日のみ。
自分の作家活動と並行してのアトリエ運営。
やりたいこととできることと、しなくちゃいけないこと。
全部でひとつなのですが、その場その場で順番を見定めながら進む毎日。
暇さえあれば織っていたい。
メンバーさんのことも考えたい。
ゴーシュの存在をもっとちゃんと知ってもらいたい。
手織りを今の時代にする意味は?
それを生業とする理由は?
自分がやりたいだけじゃ進めません。
人と共有する楽しさを知った時、織ることがそれまで以上に楽しくなり、どんなものでも織れるような気持ちになりました。
そして、手織りという工程の多い手仕事をする楽しさや豊かさ、意味の深さを伝えたいと思いました。
声高に叫ぶことなく、ただただ、僕が手織りを生業とし続けることで、伝えることができるのではないかと思いました。
手織りが暮らしの一部として感じてもらえるように。
特別だけど、なんでもないもの。
でも、どこにもないもの。
織りたいように織れば、誰でもそれが織れるということ。
分からないことはなんだって伝えたいし、知らせたい。
教えるなんてことじゃなくって、共有したい。
手を引いて、こっちだよって言うよりも、織りたい人がどう織りたいのかゆっくり見ながら、そっと隣で寄り添うような、そんな姿勢で進みたい。
10人いれば10人の織りがあり、10人の暮らしがあります。
ゴーシュも仕事なので、何でもかんでもできる訳じゃないけれど、色々希望を聞かせて欲しいし、話してもらえる自分でいたい。
まだまだまだまだ、ゴーシュは始まったばかりです。
2年目、3年目と続けながら、いつの間にか10年経っていたりするのが理想ですが、そう簡単にはいかないことも承知の上で、何があっても笑えるような心持ちでこの場所を営んでいこうと思います。

2年目のateierゴーシュも、どうぞよろしくお願いいたします。