Q & A

先日メンバーさんと何気なくお話する中でですね、色々とご質問いただきましたのでこちらにもそのお返事を載せてみますね。

Q 出身どちらですか?
A 生まれも育ちもつくば市です。
つくば市北部にある、作谷(つくりや)という地域の出身です。

Q 手織りを始めたキッカケは?
A もともとお洋服が好きでリメイクやリサイズなどもしていました。
そんな中、穴が空いたデニムを刺繍糸でハンドステッチで直したらすごくいい感じになる!と思ってから糸自体にも興味が湧いて、街中を歩く時にも糸ものにセンサーが働くようになりました。そうしてある日、「糸売ってます」という看板に導かれてマンション内の一室にあるお店に入っていったら、そこが糸屋さんじゃなくて手織工房で。そこで自由な考え方で手織りができることや、自分で織った布で服が作れることだったり、いろんな話を聞いてこれは面白そうだぞ!ってなって、後日体験に行って。そうしたら実際とても面白くって、休みのたびに体験に行って、仕事が早上りの日にはそのあと「今から行ってもいいですかー?」っていうくらいハマって、気がついたらこうなってました。

Q もともと作ることが好きだったんですか?
A はい。小さい頃は工作で牛乳パックを集めて人ひとり乗れるくらいの船を作ったことがあります。あとは、カレンダーの裏にびっちり細かい迷路をかいたり、夏休みの自由研究で葉っぱの葉脈の模写をしたり、、、細かいことや時間がかかることが好きだったみたいです。

Q のんびりした話し方というか、話しかけるタイミングが絶妙ですが元からですか?
A 笑。手織りしていたらこんな人間になっちゃったような気がします。
もともとそうだったのか自分では分かりませんが、手織りを始めてから、人に「やわらかくなったね」と言われるようになりました。(うれしい)。飲食の仕事をしていた時は、もっともっとちゃきちゃきガツガツしていたとおもいます。
話しかけるタイミング、変じゃなかったらよかったです。
あまりこちらからあれこれ言いすぎず、でもほったらかしにされてると感じさせてしまわないように、とは考えていたりします。

Q 色々気を使いませんか?
A 人間関係ってこういうものだとおもっているので、気は使っているとおもいますが、大変だとは感じてないですよ〜。
むしろ、普段製作している時は完全に一人の世界なので、メンバーさんや体験さんとのやりとりできるのはとても楽しいです。

Q 製作活動とアトリエ業務だと製作の方が収入のメインですか?
A はい。今は製作の方がまだまだ割合大きいですが、両輪だと思って活動しています。

Q もともとアトリエ開きたいと思っていたんですか?
A つくばに戻ってきたのは作り手としての活動をメインにするためで、5年後10年後くらいにアトリエ開けたらいいな〜くらいの感覚でした。
でも、結婚することになって、家を探している過程でゴーシュの建物と出会い、
「ここでアトリエができたら素敵だな」
「ここだったら、手織りと暮らしの可能性を伝えることができるかもしれない」
「この建物、人生フルーツみたい!」
とテンション上がってしまって、そのまま走り出しちゃいました。

Q 奥さんとの出会いは?
A 共通の取引先さんがいて、もともと先方が僕のことを奥さんに話してくれていたみたいです。「ジュコさんに合いそうな人いるよ〜」って。(奥さんはJUCO.という靴のブランドをしています)それで、取引先さんが主催する合同展示会にJUCO.が出展していて、そこで僕がジュコさんに出会って恋に落ちて、、、、。

Q 作り手同士だと製作で言い合いになったりしませんか?
A デザインの話をすることはありますが、性別の違いや作っている物の違いもあるので特に言い合いみたいになることはありませんよ。「こうしたらもっと巻きやすいかも〜」「メンズならこんな色合いの靴だといいかも」みたいな感じで、相談し合い提案し合うようなやりとりが多いです。

・・・とまぁ、こんなような会話をした記憶でおります。
記憶を頼りに書き出しているので、無意識の加筆修正、追記がされている可能性多々でございますです。また割愛した部分もあるであろうことも含めて読んでいただけたら幸いです。

しかしながら、文字起こしすると物事の感じ方が変わるから興味深いですね。
他にも話の流れでいろんなことをお話させていただいたのですが、話しすぎていなかったかどうか、、、、。
でも、質問してもらえるのって、やっぱり嬉しい!

織りの失敗

タテ糸作りをしていて「あれっ?!」ってなることがあります。
織りの設計はほとんどしないのですが、それにしても感覚だけで織るだけでなく、考えながら織ることの楽しさを知ってからというもの、ああ織りたいこう織りたいという気持ちがクリアになってきました。
今はグラデーションのタテ糸を作っているのですが、そこで、しっかりとそれぞれの色数、配置を設計しずぎずに(あえてです)手を動かし始めました。
経験則で「いい塩梅」にできる、なるとふんでいたんですね。
ずれたらずれたで落とし所も見つけられますし、気持ちいいずれ方もあったりします。こうしなきゃダメ、なんてないので失敗という概念すらないのが設計しずぎない利点なのですが、こと、今回のグラデーションには当てはまりませんでした。タテ糸作りの途中で「あれっ?!」ってなってしまって、むむむ、、、とうなって、糸の通し直しをしたりしました。
失敗なんてないはずなのに直すなんて変な話ですが、これは違うぞ、気持ちよくないぞ、となってしまったのです。
グラデーションになっている、ちゃんとグラデーションに見えるタテ糸をつくりたかったんですね、僕は。
「急がば回れ」でしっかり設計をしてから動けばよかったのですが、百聞は一見に勝りませんし、そもそもグラデーションなんて今まで織ったことないものですから、結局「設計しないで間違った」という貴重な経験ができた、ということに喜んでみたりしつつ、また初めての織りに挑戦する時には、「まずは織らなきゃ分からない!」なんて言って、また失敗したりするんだろうな。

支援

ここ数日、「支援するということ」を改めて考えています。
前回書いたように、支援するならば継続性があるようにしたいですし、支援したお金がちゃんと透明性のある形で使われてほしいです。
支援先がどんな組織や団体なのかも知っておきたいし、どんな人たちが活動されているのかも知りたいし、、、、と思って調べ物をしていると、どんどんどんどん時間が経っていることに気がつきました。
僕は「支援するなら継続性があるように」という言葉に、自分の考え方に捕らわれていたのかもしれません。
支援に何より必要なのはスピードなはずなのに。
困っている人、大変な思いをしている人が「今」いる、その人たちを助けようと動いている人たちが「今」いるのに。
ならば、自分にできることを「今」して、それをしながら考え続け、物事を見続ければいいと思いました。
そうして、間違えたと思ったならば、そこで軌道修正すればいい、と。

現在、ゴーシュ基金から、豪雨災害で支援活動されている熊本支援チーム(以下熊支)という任意団体へ¥10000、ピースウインズジャパン(以下PWJ)という広島県認定NPO法人の「新型コロナウイルス緊急支援」へ¥10000、支援する手続きを進めております。

熊支はジュコさんの熊本出身の友人がFBでシェアしていたことから知り、友人の知人が活動に関わっているとのことから、支援させていただきました。
スマートサプライという支援のプラトフォームがあることも、このことから知ることができました。「必要な人に、必要なものを、必要なだけ」という考え方にとても共感しました。

PWJはtsutaeの展示会でお世話になった渋谷ヒカリエのスペース、aiiima(アイーマ)のチャリティイベントに参加する際、支援先として知ることができました。民間の団体が世界規模で災害、人道支援をしていて、僕が知った限りでは透明性も高く、迅速な対応をしてくださる仕組みが整っていると感じました。
今回は経理の関係で上記のカテゴリーへの支援を進めておりますが、以下の取り組みのような、とても意義深いものがありました。

「新型コロナ抗体大量測定で安心な社会を」 https://donation.yahoo.co.jp/detail/925040

※支援を進めている、という書き方になるのは、ゴーシュ基金にはまだクレジットカードが無く、またATM振込だと記帳に振込先名義が印字されず、履歴を残すための手続きを踏んでいる段階のためです。

僕自身今でも作家として手織りを続けられ、ゴーシュが続けられているのは、紛れも無く社会のおかげであって、そんな社会に暮らすみなさんのおかげであって、ならば少しでも社会貢献がしたい、させてもらいたい、という気持ちから始めたゴーシュ基金。僕は今までどれだけの人に助けられ、おかげさまの人生を重ねてきたのでしょう。ほんの少しでも、世界の循環の一部になれるのならば、こんなに幸いなことはありません。


atelierゴーシュ基金

実は今年の1月から、毎月メンバーさんから頂いている月会費と体験の方々からいただく体験代のうち5%をatelierゴーシュ基金として積み立てております。
社会福祉や被災者支援などの活動に充てる目的としています。
寄付として募っている訳ではなく、毎月の売り上げの一部を基金に充てているのですが、その運用の仕方で悩んでいます。。。。
基本的にお金の動かし方は「三方良し」を大切に考えています。
近江商人の考え方なのですが、作り手、売り手、買い手、みんなが良くなるように商売しなくちゃあきまへんで、というもので、これは何事にも当てはまるなぁ、と思っていて、何か物事を決める時はこの考え方をベースに置くことが多いです。(たまに考えずに直感の時もあります、、、)
基金の場合は、ゴーシュで織っているみなさんと、ゴーシュと、その支援された側、みんながハッピーになる方法が一番良いと思っていて、そこに遠慮やモヤっとした気持ちみたいなものが入る余地がないくらいシンプルに気持ちいい運用をしたいと考えています。
最近だと、コロナのワクチン開発とか演劇やイベントなど芸術関係とか、医療関係の方々へとか、支援先は増えていく一方です。
九州地方の大雨被害だって、大変な状況です。
ですが、その場その場の出来事に反応して動く単発的なもので無く、継続性があってこその支援や福祉だという気持ちがあります。
メンバーさんや体験さんからしたら、寄付という前提がない基金なので僕の不思議な悩みになってしまうかもなのですが、やっぱりゴーシュは楽しい、気持ちの良い場であって、いろんなものが見通せる場を目指したいのです。
それは織ることだけでなくって、ゴーシュという経済活動としてのことも含めて。

女帝

最近、本熱がとても高くなっています。
読みたい本がどんどん見つかる。
読みたい本と出会う頻度が高くなっている、という表現の方が的確かもしれません。読み終わる速度とのバランスなんて合ったものじゃないです。
しかしながら、気になる本と出会うと基本的に迷わずゴーシュの書棚の仲間入り。
最近だと、「女帝 小池百合子」石井妙子 著(文藝春秋刊)を購入しました。
ノンフィクションで描かれる小池さんの姿はメディアから伝わってくるそれとは真逆で、???ほんとに?!そんな人なの?と思うような目を疑うようなことが書き出されています。序章ですでに目が丸くなりました。読み終わる頃には僕の目はどうなっているのでしょう。。。
購入のきっかけはネットニュース。著者の石井妙子さんへのインタビューを読んだのですが、その印象が凛としていて気持ちよく、冷静で誠実な印象を受けたからです。自分の正義を振りかざすでもなく、ノンフィクション作家としての仕事に向き合った結果の執筆だったのだろうと感じ、これは読んでみたい!と。
完成まで4年近くの時間がかかった、ということも興味に拍車がかかりました。
手織りは時間がかかるね、なんてよく言われるのですが、それどころの話じゃない!という気持ちになりまして。
兎にも角にも、間をおかずに読みたい本と出会いました。


金子哲雄さん

先日、写真家 幡野広志さんの本を読み、不治の病の末に至った死生観を知り、思い出した方がいます。
流通ジャーナリスト 金子哲雄さん。
41歳、肺カルチノイドで亡くなられたのですが、著書を僕は以前に読んでいたのです。
2010年頃でしょうか。テレビをつければ映っているというくらい目にしていた方で、独特の話し方、声が印象的でした。
正直、特に意識していた方ではなかったのですが、ニュースでお亡くなりになったことを知り、その後書店で目に入った著書の題名が気になり読んでみた次第です。
「僕の死に方 エンディングダイアリー500日」金子哲雄 著(小学館)
今日、ふと思い出して久しぶりに読んでみました。
働き盛りのど真ん中に不治の病を宣告され、死へと向かいながらも働くことを貫き、奥さまと共に生き抜いた金子さん。
生前に、自分が亡くなった後の手配をすべて済ませて旅立たれた金子さん。
そんな金子さんを最後の最期まで支え、寄り添った奥さま。
金子さんの病気が発覚してからお亡くなりになるまでが鮮明に綴られていて、まるでお二人のやり取りが目の前で行われているようでした。
たまらない気持ちになりながら読み切った夕方。
どんな言葉で表していいか分からないのですが、ずっと手元に置いて、またいつかふと思い出した時に読みたい。
そうして、大切な人をもっともっと愛して、家族や関わってくれるみなさんに感謝して、僕なりの精一杯を生き抜きたい。

時間

ただいま19:40。
ブログを書くのは1日も終わりに近づいた頃が多く、晩御飯は何を作ろうかな〜なんて考えながら書き始めることも多いです。
ゴーシュがオープンの日はメンバーさんとのやり取りがメインで、16:00にクローズして、インスタ更新して、それから自分の制作にぐいっと向かい合います。
タテ糸を作る日もあれば、織る日もあるし、張り切って両方の日もあれば、最近は染色用の糸作りをすることも出てきました。
できなかったこと(しなかったこと)に向っていくことは、思うようにならないことばかりで、ともすればストレスになりかねないはずなのに、ものづくりに関してはまったく苦にならず、むしろ試行錯誤が楽しくなって、そればかりに向き合いすぎるくらいになってきます。
若かりし青春時代はのめり込んだら突き進めるだけ突き進んでいて、手を動かしていたらいつの間にか空が明るくなっていることも多々、多々。
今でこそ、「寝ておかないと明日がポンコツになる、、、」と理性が先か、睡魔が先かで徹夜はしなくなりましたが、「したいことをする」というガソリンの燃費のいいことには変わりないな〜と37歳になっても感じています。
最近は自然と6:00前に目が覚めることも多く、日が登るとともに織り始める、、、なんて1日のスタートも素敵だったり!?なんて、低血圧のくせして企んでいたり。
1日24時間はどうあっても変わらないから、過ごす時間の濃度をできるだけ高くしていきたいものです。

梅雨の晴れ間

梅雨の隙間になったような週末でしたね。
ここぞとばかりにゴーシュのお庭を草刈りしたり、グミの木を剪定したり、花壇をしつらえてみたり、いつの間にか生えてきたかぼちゃにベットを敷いてあげたり、、、、。
こうした庭仕事をできることが、ゴーシュを初めてよかったことのひとつにあったりします。
都内にいた29歳のころ。ぼんやりと土に近い暮らしがしたいと思うようになりました。野菜の種や、農薬のことも気になりだした頃だったと思います。
つくばに戻って、畑をしながら手織りをする、なんて暮らしもありかも?なんて思い始めていたあの頃からしたら、びっくりするような今だなー、なんてちょっとなぜか感慨深くなってみたり。
7月でゴーシュも3歳になります。
コロナ禍で未来が見通せないのは誰もが一緒ですし、だからこそどんな未来を築いていけるか、いきたいのか、めまぐるしく変わる状況を見つめながら、今の最善を探していきたい。


リバーシブルの交叉織り

今日(6/24)インスタグラムでメンバーさん向けのサンプル織り画像をアップしたのですが、その織り方をこちらでご紹介してみますね。(メンバーさんへ→後日動画もアップしますー!)

・リバーシブル織りのタテ糸を作る。
 タテ糸を2色選んで、それぞれの太さを1:10くらい差をつけます。
 例 白1本に対し茶10本取りにし、交互に白、茶、白、茶と通し、時々、茶、白、茶、白、と順番を逆にし、また、白、茶、白、茶、と元に戻し、細い白と太い茶が交互になったタテ糸を作る。

・リバーシブル織り方で交叉織りをする
 リバーシブル織り→タテ糸とは逆にヨコ糸は太い白、細い茶、を一段ずつ交互に織り、時々また順番を細い茶、太い白、に変え、また元に戻し、、、を繰り返すと、白の面と茶の面ができてリバーシブルになる。

 交叉織り→右から通したヨコ糸に、左側で違う糸を引っ掛け(交叉させ)、一段に2色入れる織り方。

リバーシブル織り方で交叉織り→右から太い白を通したら左側で太い茶を交叉させる→次の段で右から細い茶を通したら左側で細い白を交叉させる→時々リバーシブル織りの要領で白と茶の順番を変える→交叉させる時に太い茶を違う色(インスタではダークレッド)に変えたりして、模様の出方の変化を楽しむ。

うーん、、、、リバーシブル織りの変化系としてすごい掛け算みたいに模様の出方が複雑になっていくし(でも2枚綜絖でできるし)、いろいろーんな表情に出会えるから面白い織り方だと思うのですが、文字にすると全く伝わる気がしません、、、、!すみません、、、。

藤森照信さん

前からお名前と建築は知っていましたが、先日の情熱大陸にてお人柄を知り、これがまたとってもとーっても素敵な方でして、ジュコさんと二人でもう、なんだか泣けてくるね!と言いながら観ていました。
なんでもそうですが、突き抜けた人はやっぱりステキ。
聞けて嬉しかった言葉や、知れて嬉しかったことなどもちろんありますが、その藤森さん自身の雰囲気、価値観がたまらなかったです。
ゴーシュみたいな場所に興味を持ってくださる方なら、みんな好きになってしまうんじゃないでしょうか。建築も、その人自身も。
そうそう、僕も建築に興味が湧いたのもゴーシュと出会ってからなのです。
Tverなどネットで放送も観れますし、藤森さんの書籍や写真集も色々出ております。改めて、チェックしてみよう!
会いたい人がまた一人増えてしまった、、、、。